IRIS社 FAQ RTD温度センサーを部分放電のセンサーに用いることが可能か?

IRIS社 FAQ RTD温度センサーを部分放電のセンサーに用いることが可能か?

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Q RTD温度センサーを部分放電のセンサーに用いることが可能か?

A

過去数年、いくつかの機関が既存の温度センサー、一般的にはRTD(Resistance Temperature Detector)、を部分放電のセンサーに用いようと試みました。これはとても古くからある考え方ですが、SSC(Stator Slot Coupler)を模倣する方法として最近になってまた一般的になってきました。SSCはカナダの電力会社であったオンタリオ・ハイドロ社で開発された特別なアンテナで、現在はアイリス社が販売しています。SSCはすべての電気的な干渉を取り除くことができるので大型のタービン発電機で使用され、固定子巻線の劣化の誤った検出を防ぎます。SSCはフェーズターミナルに接続された固定子バーのスロット内のウェッジ下部に取り付けます。

SSCの開発に結びつく研究の最中に、オンタリオ・ハイドロ社の研究者も他の多くの方法同様にRTDを部分放電のセンサーとして使用してみました。
この研究でわかったことは:

ほとんどの装置はRTDをスロットの大部分に設置してなく、通常RTDを設置したスロットはターミナルに接続するコイルのスロットではありません。あるメーカーはRTDを低電圧側のスロットに設置していました。物理の法則によれば部分放電は高電圧がかかっているコイルだけで起こるのに、RTDが部分放電の発生源に近接していません。実際、部分放電のあるコイルとRTDには未知の変化する信号の伝播経路があります。これが部分放電の大きさを解釈するのを不可能にしています。装置を完全に分解して校正をしなければなりません。

RTDは電話線のペアより線のような、単純な3線のより線出力ケーブルを持っています。このようなケーブルは高周波信号をよく伝播しません。電話線の応用でわかるようにこのようなケーブルで100KHzを達成するのは困難です。電話の音声システムに接続したパソコンのモデムが遅い理由です。実際RTDは高周波の部分放電よりも低周波(コンピュータの電源、インバータ、静電気、電源ラインの障害)をよく伝達するので、S/N比は悪くなります。

客観的な試験結果から、専門家でもRTDから役に立つ部分放電の情報を取り出すことはなかなか困難です。1997年9月のIEEE電気絶縁コンファレンスでのKaneによる論文に示されているように、異なるRTDケーブル長と、部分放電のある高電圧コイルにRTDが接近しているか不明なので、感度のレンジが100:1にもなります。装置ごとに出力信号が大きく異なるので、どの装置が詳細な検査が必要であるか誰も決断できません。その結果、RTDは便利な道具というよりはさらに問題を抱えることになると考えらました。

(本文章はIRIS社のホームページから要約したものです。不明な点は原文をご参照ください。)