金融時刻同期ソリューション

金融時刻同期ソリューション

EU金融取引規制法の改定(MiFIDⅡ)の施行により、取引システムに裏打ちされた管理体制は必須対応要件となっております。なかでも取引システム・基盤システムの時刻に対する要件は「時刻精度100マイクロ秒以内」と規定されており、これを満たしたシステムでの運用が要求されています。
また、HFT(High Frequency Trading)においてもハイエンドのスペックを要求されており、なかでも時刻同期はもっとも重要なファクターで、ティッカー情報・約定・ログ管理まで全てのタイミングが高精度に同期されていなければなりません。

ソリューションマップ

High Grade Network Time Server S600 / S650 series

●セキュリティ性能を強化
●PTP/NTP同時配信可能

NTPリフレクタ技術によりハイパフォーマンスを実現。GLONASS・BeidouタイムソースやPTP/NTPをそれぞれのポートに割り当てられるなど、様々な新機能オプションを設定。

金融時刻同期

PTP Grandmaster Clock Time Provider 5000 for Financial services グランドマスタークロック

●1U内で電源系から冗長設計が可能
●OCXOオシレータ標準装備

広域ネットワークのグランドマスタークロックとしての運用に耐えうるハイエンド機です。フル冗長設計が可能で高い可用性を実現します。

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Gateway Clock Time Provider 4100 ゲートウェイクロック

●マルチプロファイル対応のエッジマスタークロック
●モジュールスロットに拡張ボードの搭載が可能

8ポートのEthernetポートを持っており複数のトレーディングサーバにダイレクトコネクトが可能。10MHz・1PPSなどの出力も可能。

金融時刻同期

Edge Grandmaster Clock Time Provider 2700 エッジマスタークロック

●GPS&PTPタイムソースに対応
●デフォルトプロファイルアウトプット

分散型PTPネットワークのためのマスタークロックとしてデザインされ、GNSSタイムソースとPTP Input(Telecom)/ PTP Output(Default)に対応しています。

金融時刻同期

時刻同期管理ソフトウェア Domain Time Ⅱ for Windows

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Ultra Low Latency L2 Network Switch ExaLINK Fusion 超低レイテンシーL2ネットワークスイッチ

●L2ポートtoポートレイテンシー110ns
●40Gインターフェイス対応

レイテンシーを最少化するために開発されたネットワークスイッチです。FPGA上の書き込みによりポートアレンジが可能なため、L1機能であれば5ns、アドレス検査省略L2であれば100nsにまでレイテンシーを低減できます。

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Ultra Low Latency Network Interface Card ExaNIC x10, x40 超低レイテンシーネットワークインターフェイスカード

●ポート間レイテンシー950ns(TCP/UDP Small Payload)
●PTPタイムスタンプ機能

アプリケーションサーバのインターフェイスとして採用することにより対向とのレイテンシーを最少化できるNICです。ライブラリとローレベルAPIにより最速伝送を実現しています。内蔵FPGAにはユーザ領域があり、パケット処理やCPUロードバランシングが行えます。

金融時刻同期

White Rabbit sub-nano second time transfer protocol ホワイトラビット高精度時刻同期技術

●ドイツ証券取引所ネットワークで採用の実績
●サブナノ秒の時刻同期精度
●ノード間のトラフィックレイテンシーをダイナミックモニタリング

プロトコル時刻同期(PTP)と周波数同期(SyncE)を融合した次世代時刻同期技術です。インターフェイスにBidiトランシーバを採用しアシンメトリーをなくし、トラフィックを常時モニタリングすることでノイズ成分を極限まで抑えることができ、正確な時刻情報の伝搬を実現しています。 White RabbitプロトコルはIEEE1588の次バージョン(v2.1)のハイアキュラシープロファイルになる見込みです。

金融時刻同期

時刻同期解析ソリューション by Calnex

ネットワーク時刻同期環境の検証として、Calnex社の時刻同期解析ソリューションを用いたコンサルティングサービスを提供しております。現状の環境の解析から更改環境の検証試験まで、幅広く対応しております。

金融時刻同期

Precision Time Protocolについて

現在一般的な時間管理プロトコルは「NTP(Network Time Protocol)」で同期精度はミリ秒レベルですが、最新の同期技術ではIEEEがより高精度な「Precision Time Protocol(以下PTP)」というマイクロ秒レベルの同期精度のプロトコルを策定しています。テレコム・モバイルバックホールといったミッションクリティカルな用途では採用が進んでおり、金融系企業様でもHFTプログラムのアルゴリズムの利点を最大限に引き出せる技術として、このPTP技術をご検討・採用しております。現在、バージョン2がリリースされており、各アプリケーション毎に「テレコムプロファイル」「パワープロファイル」「デフォルトプロファイル」というふうに分化されております。金融市場では「デフォルトプロファイル」を採用しています。今後、金融用途では現在策定中の「エンタープライズプロファイル」の採用が見込まれます。

PTP構成要素

  • グランドマスタークロック(GMC:Grand Master Clock)
    ネットワークにおける時刻のプライマリソースでコア側に配備されます。GNSSをタイムソースとします。
  • エッジマスタークロック(E-GMC:Edge Grand Master Clock)
    GNSSをタイムソースとするがセカンダリソースとしてPTPを受けることができるマスタークロックです。エッジ側に配備することでネットワーク全体と連携を取りつつAsymmetryを最小化することができます。
  • バウンダリークロック(BC:Boundary Clock)
    内部にクロックを持っており、上位GMCから受信したPTPを元に時刻情報を再生成しマスタークロックとして下位に配信します。
  • トランスペアレントクロック(TC:Transparent Clock)
    PTP中継時にパケットにレジデンスタイムを付与し下位へ配信するノードの総称です。スイッチ・ルータの機能としてあることが多いです。
  • スレーブ(オーディナリークロック)(Slave , Ordinary Clock)
    PTP受信側ノードの総称。ソフトウェアスレーブとハードウェアスレーブがあり、ソフトウェアはフリーウェアから独自のアルゴリズムを持ったものまであります。ハードウェアは対応NICタイプと専用PCI-eカードがあり、同期精度は一般的にソフトウェアよりハードウェアの方が優れています。必要同期精度と環境により選択します。

HFTでの時刻同期構成例

用途

  • 各Trading Application Serverの同期
    HFTプログラムが動作しているアプリケーションサーバにPTPを配信します。プログラムは精度の高い時刻情報を基に売買を実行しますので約定の無効などを最小限に抑えられます。
  • 遅延監視装置とサーバ間同期
    Latency Monitoring Systemは相対的な遅延をモニタリングできる機器ですがUTC(世界標準時刻)とは同期されていません。UTCとの相関についてはPTPグランドマスタークロックが担います。
  • Feed Handlerの情報の正確な記録
    HFTプログラムは関連株の値動きを記録・統計化し、より効率の良い売買タイミングを学習します。LOG情報はその重要な材料ですが、記録された時刻やその前後関係に信頼性がないのでは統計データは全く無駄なものになってしまいます。時系列に整合性をもった関連株の値動きのデータこそがプログラムの学習効率を最大限に生かせます。
  • UTCと取引所時刻・コロケーションクライアントサーバへの時刻提供
    今後の取引市場は地域内だけではなく、国内からシンガポール・ロンドン・ニューヨークへ直接アクセスすることになります。また、トレーディング環境を提供するサービスとしてもPTPは需要があります。

Packet Delay Variationについて

Packet Delay Variation(PDV)とは伝送されるパケットの遅延の変動を言います。パケットの一定の遅延自体はPTPクライアント側の処理でオフセットが可能ですので問題にはなりません。しかしながら遅延に変動がある場合、マスター側でPTPタイムスタンプ値処理の際にノイズになってしまいます。PTPパケットが生成される過程やルータ・スイッチでのバッファ時・処理待ち時など伝送時に発生する遅延量は変動しますし、上りと下りでその負荷は違います。ネットワークの伝送データ量が大きくなれば遅延の変動量も大きくなります。また、パケット伝送の経路が上りと下りで違う非対称(Asymmetry)ネットワークもPDVに大きく影響します。

Asymmetryについて

NTP/PTP時刻同期のメッセージ交換の計算は、対向する機器との時間差を半分にした値をディレイとしています。非対称ネットワーク下において片側のディレイ値を正確に計算するにはノード間を個々に計測するしかありません。また、パケットの経路や経由するノード数は固定ではなく、時間帯やトラフィックによって変わってしまいます。
Symmetricom社お提唱するソリューションでは、ネットワークのエッジ側にGNSSタイムソースを供給することで、コア-エッジ間に発生するAsymmetryを最小化できます。

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