大型樹脂製品の接着前処理/ 自動車業界

大型樹脂製品の接着前処理/ 自動車業界

大型樹脂の接着前処理の事例についてご紹介します。FUJI製大気圧プラズマはノズル幅が20~40mmのため、小型の製品しか処理できないと思われがちですが、処理能力が非常に高く照射距離を離して高速処理が可能ですので、複雑形状をした大型のワークでも採用事例が多々あります。

難接着の大型樹脂材料でもプラズマ処理が可能!!

自動車業界では軽量化が進み、様々な樹脂材料や複合材料が適用されております。しかし、残念ながら採用される樹脂材料はコストや成型性の問題等で難接着の樹脂材料が多く適用されております。大型の樹脂材料は下記の課題があり、それらの課題をFUJI製大気圧プラズマが解決したため、多々量産での採用が進んでおります。

【課題】

  1. 接着出来ない樹脂材料を接着できるようにしたい。
  2. 既存でフレーム処理を使用しており、タクトは落とせないので、フレーム処理と同等レベルのスピードで表面処理を行いたい。
  3. 製品が複雑形状をしているので、照射距離を離しても効果が出る装置を選定したい。
  4. 樹脂材のため、熱ダメージが加わると接着しても樹脂の表層から剥離してしまうので、できるだけ熱ダメージは抑えて表面処理を行いたい。
  5. 安全な工法を採用したい。
  6. 会社としてVOC削減に取り組む必要がある。

それらの課題を全て解決したのがFUJI製大気圧プラズマです。

導入事例/ 樹脂バックドア

樹脂バックドア/ 赤の点線がプラズマ処理部

樹脂バックドアは大抵、インナー材、アルター材、そして窓ガラスという3つの部品構成となっており、インナー材およびアウター材にはPP系の材料が多く適用されております。これらの材料は難接着性の樹脂材料の為、接着剤塗布の前にはプライマーと呼ばれる溶剤を塗った後に接着剤を塗布しております。
しかし、表面処理無しではプライマーと樹脂材の密着性も悪いため、インナー材およびアウター材にプライマーを塗布する前にプラズマ処理を行い、接着されております。プライマーを使用しない接着剤(プライマーレス接着剤)の前処理を行い接着している事例もあります。

樹脂バックドアの採用理由は下記の通りです。

【採用理由】

  1. 既存工法であるフレーム処理(火炎処理)と比較して発火リスクがなく安全に使用できる。
  2. 要求タクト内に収まる速さで処理できる。特にインナー材とアウター材は処理部分(接着部分)が長いので高速処理が必要とされる。
  3. 凹凸が激しいので距離を離して照射してもプラズマ効果が出る。
  4. 樹脂材で熱ダメージを受けやすいので、低温処理ができる。
  5. 安全仕様を考慮した設備全体のイニシャルコストが既存工法の同等以下に収まる。

プラズマ処理前後のPPを接着剤で接着し、引張りせん断応力試験による強度比較を行った結果、プラズマ処理前の引張りせん断応力値が0.1MPaに対し、プラズマ処理後は2.5MPaと25倍の強度が得られることが分かっています。

導入事例/ インストルメントパネル

インストルメントパネルのウレタン塗布前処理

インストルメントパネルの工程は、パネル部に合成表皮を固定し、発砲ウレタンを注入する工程があります。パネル部はPP系の樹脂が使用されており、ウレタンを注入する前に表面処理が必要となります。インストルメントパネルは大型で複雑形状のため、既存工法としてはフレーム処理が使用されておりましたが、FUJI製大気圧プラズマの処理能力がフレーム処理に追いついたため、置き換えが進んでいます。
又、インストルメントパネルは樹脂への添加剤がブリードアウトする材料(例えばTPOなど)が使用されることもあり、それが接着力を阻害する要因になりますが、それらの添加剤の成分も問題なくプラズマで除去できています。

樹脂バックドアの採用理由は下記の通りです。

【採用理由】

  1. 既存工法であるフレーム処理(火炎処理)と比較して発火リスクがなく安全に使用できる。
  2. 要求タクト内に収まる速さで処理できる。特にインナー材とアウター材は処理部分(接着部分)が長いので高速処理が必要とされる。
  3. TPOにブリードアウトが見られるので、その添加剤もプラズマで除去する必要がある。
  4. 凹凸が激しいので距離を離して照射してもプラズマ効果が出る。
  5. 樹脂材で熱ダメージを受けやすいので、低温処理ができる。
  6. 安全仕様を考慮した設備全体のイニシャルコストが既存工法の同等以下に収まる。