Semtech|FETベースのサージ保護IC
商品基礎情報
保護動作の概要
従来のTVSダイオードはダイオードのブレークダウン特性を利用し、サージ発生時GNDに電流を流すことで回路や素子を保護します。
それに対しFETベースの保護ICは、サージの発生を検出するトリガ回路によりFETを制御します。具体的にはEOSイベントにより過渡電圧がブレークダウン電圧よりも大きくなるとFETのスイッチをオン。過渡電流をGNDに流し後段のICを保護します。
FETベースの保護ICの特長
TVSダイオードとFETベースの保護ICは、どちらもGNDに電流を流すことでサージ電圧をクランプし後段ICを保護する方式ですが、FETベースの保護ICはTVSダイオードに比べサージ発生時のクランプ電圧をより「低く」「一定に」抑えることが可能です。
これはTVSダイオードは電流が流れ始めると電圧×電流の電力により温度上昇が発生。この温度上昇にともない抵抗値及び電圧があがりますが、FETベースの保護ICは抵抗値そのものがTVSダイオードより小さく温度依存性が低いことがあげられます。そして長い時間軸のサージでも発熱しにくいことから、産業機器などのハイパワー系の回路の保護に最適です。
セムテック社のSurgeSwitch製品
セムテック社はFETベースの保護ICであるSurgeSwitchを現在6製品リリースしています。
品番 |
動作電圧
|
IPP
(8×20us) |
ブレーク
ダウン 電圧 |
ESD耐圧
(Air/Contact) |
パッケージ
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サイズ
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TDS2211P |
22V
|
40A
|
25V
|
±30kV / ±30kV
|
6pin DFN
|
1.6 x 1.6 x 0.55mm
|
TDS3011P |
30V
|
35A
|
34V
|
±30kV / ±30kV
|
6pin DFN
|
1.6 x 1.6 x 0.55mm
|
TDS3311P |
33V
|
35A
|
36V
|
±30kV / ±30kV
|
6pin DFN
|
1.6 x 1.6 x 0.55mm
|
TDS4011P |
40V
|
24A
|
46V
|
±30kV / ±20kV
|
6pin DFN
|
1.6 x 1.6 x 0.55mm
|
TDS4501P |
45V
|
24A
|
46V
|
±30kV / ±20kV
|
6pin DFN
|
1.6 x 1.6 x 0.55mm
|
TDS5801P |
58V
|
20A
|
68V
|
±20kV / ±15kV
|
6pin DFN
|
1.6 x 1.6 x 0.55mm
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アプリケーション例
●USB
●センサ
●I/Oリンク
●4-20mA通信
●PLC/DCS IOモジュール
●HVAC
●PoE
まとめ
セムテック社は保護ICのパイオニアとしてTVSダイオード製品を多数取り扱っており、これまでに培った知見を活かしFETベースの新たな保護ICとしてSurgeSwitchを提供しております。 SurgeSwitchは産業機器などのハイパワー系の回路で効果を発揮する製品ですのでこの機会にぜひお試しください。また、以下よりサンプル請求可能ですので実機評価にてその実力をご確認ください。