LiDAR向け製品

近年、自動運転の実現に向けレーザ光を利用した光センサ技術「LiDAR」への注目が高まっています。 LiDARシステムのパフォーマンス向上を可能にするMaxim Integrated(以下、マキシム社と表記)のTIA(トランスインピーダンスアンプ)と高速コンパレータの特長をご紹介します。

LiDARとは

LiDARはLight Detection And Rangingの略で照射したレーザ光が物体にあたり反射、その反射光を受信し照射と反射の時間差を演算することで物体までの距離や形状を認識する技術です。近年その特長を生かし、自動運転技術のセンサとして使用されています。

動作概要

①送信したレーザ光が物体にあたり反射し戻って来る
②戻ってきた光をフォトディテクタで検出し電流に変換
③トランスインピーダンスアンプで電流から電圧に変換
④コンパレータで反射信号が正常検出されたか判断
⑤MCUで送信信号と受信信号の遅延を測定・計算

レーザは光束密度が高く波長が短いため、物体の位置検出や形状検出に優れていることが特長です。

求められる特性

自動運転の実現には道路状況の正確な把握。つまり高精度な物体検出が必至です。これを実現するには受信側のシグナルチェーンの一部であるトランスインピーダンスアンプとコンパレータの特性が非常に重要です。

トランスインピーダンスアンプ

  • 帯域幅 ⇒ より多くのピクセル取得により距離分解能が向上
  • 低ノイズ ⇒ 受信信号の歪みを避ける
  • 選択可能なゲイン ⇒ 広い入力電流ダイナミックレンジを確保

コンパレータ

  • 伝搬遅延と低オーバードライブばらつき ⇒ 測定誤差に影響(1nsで15cmの誤差)

マキシム社のソリューション

マキシム社ではLiDARシステムの特性向上に最適な製品を提供しております。

AEC-Q100認定済 & ASIL準拠のトランスインピーダンスアンプ

MAX40660 & MAX40661

  • 最大490MHzの広い帯域幅
  • 低電力/スタンバイ制御により消費電流を大幅に低減
  • 側面濡れ性を備えた10pin TDFNパッケージ(3mm x 3mm)
  • 評価KITの提供可能

●概要スペック

  
スペック MAX40660 MAX40661
帯域幅 490MHz(typ)
CIN=0.25pF〜5pF用に最適化
160MHz(typ)
CIN=5pF〜12pF用に最適化
入力ノイズ 2.1pA/√Hz(typ)
F=10MHz, CIN=0.8pF
2.5pA/√Hz(typ)
F=10MHz, CIN=5pF
トランスインピーダンス値 25kΩ or 50kΩ (端子で選択可能)
入力電流内部クランプ 最大2A
過電流リカバリ時間 2ns(typ)
(0 to 100mA)
電源電圧 3.3V
動作温度範囲 -40℃〜+125℃
パッケージ 10pin TDFN(3mm x 3mm : side-wettable)
その他 Low Powerモード

AEC-Q100認定済※1 低ばらつき高速コンパレータ

MAX40025 & MAX40026

  • 280ps(typ)の小さな伝搬遅延
  • 25ps(typ)の非常に低いオーバードライブばらつき
  • 評価KITの提供可能
※1 : MAX40026ご提供時

●概要スペック

スペック MAX40025 MAX40026
伝搬遅延 280ns(typ)
オーバードライブばらつき(分散) 25ps(VOD=10mV〜1V)
内部ヒステリシス 2.5mV(typ)
Aバージョン
1.5mV(typ)
出力インターフェイス LVDS
電源電圧 3.3V
動作温度範囲 -40℃〜+125℃
パッケージ 6pin WLP
(1.218mm x 0.818mm)
8pin TDFN
(2mm x 2mm)
AEC-Q100認定済 NO YES

詳細情報

各製品のデータシートや評価KITは下記リンクよりご参照ください。

●トランスインピーダンスアンプ

●高速コンパレータ

また、マキシム社ではLiDARに関する以下ドキュメントを公開しておりますのであわせてご参照ください。

担当エンジニアからの一言

自動運転の実現に向けて、LiDARシステムの特性向上要求が今後更に高まることが予想されます。今回ご紹介したトランスインピーダンスアンプ、高速コンパレータはシステム内では比較的小さな部品ではあるものの、それらのスペックがシステム全体の特性に大きな影響を及ぼすことがご理解いただけたかと思います。マキシム社のLiDAR向け製品は課題解決を可能にするスペックや機能を有していますので、この機会に是非検討してみてはいかがでしょうか。