PMLKBUCKEVMを動かしてみた

今回はTexas Instruments(以下、TI社と表記)が電源設計初心者に向けて推奨しているTI-PMLKシリーズの検証用ボード「PMLKBUCKEVM(降圧電源キット)」をご紹介します。

TI-PMLKシリーズとは・・・

TI-PMLKシリーズは、TIパワー・マネージメント・ラボ・キット(TI-PMLK)の製品です。TI-PMLKシリーズはデータシートが講義方式の内容となっており、初心者でも簡単に実践的な電源設計に関する知識を深めることができます。
実際のアプリケーションで発生する定常状態・過渡・動的条件などの様々な条件下でテストを実行でき、学習用途だけでなく評価用としてもおすすめです。

TI-PMLKシリーズについては下記のページでも紹介しています。

PMLKBUCKEVMの特長

PMLKBUCKEVMには、外付けのP-Channel MOSFETをコントロールするLM3475(P-FET降圧コントローラ)とMOSFETを内蔵したTPS54160(降圧DC-DCコンバータ)を搭載しており、コンバータとコントローラの両方を評価することができます。

PMLKBUCKEVMを動かしてみた

Experiment Bookを見ながら、課題の1つを実際にPMLKBUCKEVM評価ボードを動かし、TPS54160の測定を行ってみます。

今回測定してみる項目

  1. 効率測定(Experimental Efficiency)

動作させるTPS54160の回路図は以下の通りです。

  • 評価ボード回路図

Experiment Bookの各項目のはじめには課題で学ぶべき内容、そのために知っておくべき基礎知識が記載されています。

  • このページを見るだけで、複雑に見える回路図がよりなじみやすくなるのではないでしょうか。

  • 動作原理の背景となる理論式も丁寧な説明つきで記載されており、この後に実測測定した結果から論理式との比較までを実践的に行うことができます。

  • さらに実際に測定する環境についても、必要な測定器の種類からその接続方法まで記載されていますので、この図を見ながら1人で簡単に測定環境を構築することができます。

  • 各測定条件における周辺部品の変更もハンダを使って部品を付け直す必要もなく、Experiment Bookの指示に従ってジャンパを変更するだけで手間もかかりません。オレンジ色の部分にジャンパを付けるだけなので直感的でわかりやすくなっています。

  • 最後に測定結果の記入です。こちらもExperiment Bookに表形式で記入欄があるのでこの1冊ですべて完結します。実際にここまでの資料を1から作成するのは時間もかかり大変ですが、PMLKBUCKEVMを使用するとキット一式を渡すだけで即トレーニングを開始することができます。

測定環境の構築とTPS54160の実測値

今回はExperiment Bookの測定を以下のような測定環境で実測してみます。Experiment Bookの課題より細かく測定して、効率カーブから全体の傾向がわかるように測定してみました。

※ページ内の測定結果は参考値であり、電気特性を保証するものではありません。

担当エンジニアからの一言

今回はTI社のPMLKBUCKEVMを動かしてみましたが、教育向けということもあり測定に必要なテストポイントがすべて用意されているので、通常のEVMより簡単に評価することができました。付属のExperiment Bookを使うことで新人エンジニアに必須の降圧型レギュレータの基本動作原理から測定のやり方、理論計算と実験結果の比較までを実践的な実験を通して勉強することができます。電源デバイスの簡易テストキットとして実際に評価に使うもよし、新人エンジニアの教育用教材としても検討してみてはいかがでしょうか。

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