LEDドライバ LP55231 EVMを動かしてみた

今回はTexas Instruments(以下、TI社と表記)が提供するLEDドライバ LP55231を搭載したLP55231EVMとその動作手順についてご紹介します。

LEDドライバとは

LEDドライバの必要性
LEDドライバはLEDを点灯させるだけでは必要となることはありませんが、「LEDの明るさを調整したい。」、「LEDでカラフルな色を表現したい。」など、LEDを制御する際には非常に便利なICです。

LP55231の有用性
LP55231はマイクロコントローラと組み合わせることで、簡単にLEDの明るさを調整できます。さらにRGB LEDを制御することで、さまざまな色を表現したり、制御するのに適したICです。また、評価環境も充実しており、LP55231EVMとTI社が提供しているLP55231用GUIツールを用いることで、主要な機能を簡単に評価できます。

LP55231の特長

8bit分解能で最大9個の白色 LEDの個別調光が可能
RGB LEDの調光にも対応


●1チャネル辺りの最大出力電流:25.5 [mA]
●入力電圧範囲:2.7〜5.5 [V]
●Charge Pump内蔵
●I2C Interface搭載
●マイクロコントローラ制御/スタンドアロン制御の選択可能

LP55231の特長

①Charge Pump内蔵
LED用のSource電圧を内部Charge Pumpで生成可能です。

②Program memory (SRAM)
最大96インストラクションの保存が可能であり、一度プログラムを書き込むと、ICへ電源が印加されている間は、制御不要でインストラクション通りに点灯させ続けることができます。

③I2C Interface (Serial Data)
外部のマイクロコントローラから、I2Cでの制御により、リアルタイムに調光することが可能です。

④LED Drive
白色 LEDの場合は最大は9個、RGB LEDの場合は最大3個の調光が可能です。

LP55231を動かしてみた

実際にLP55231EVMを動かし、EVM上の白色、RGB LEDを点灯させてみます。

今回、実験する項目
1.LP55231GUIツールを用いてLEDを点灯させる。
2.LP55231の内部Program memoryを用いてLEDを点灯させる。

1.LP55231GUIツールを用いてLEDを点灯させる

①LP55231GUIツールをダウンロードします。
今回はTI社が評価用に無償提供しているLP55231GUIツールを用いて評価を行います。
LP55231GUIツールは下記URLからダウンロードできます。

②FTDI Driverのダウンロードします。
LP55231EVMはUSB接続のために、FTDI社のドライバをインストールする必要があります。

FTDI社のHPにアクセス

“CDM21228_Setup.exe”ファイルを起動し、インストールを行います。

③LP55231EVMとPCを付属のUSBケーブルで接続します。
[コントロールパネル]⇒[デバイスマネージャー]⇒[ユニバーサル シリアル バス コントローラ]を選択し、“USB Serial converter”があるか確認します。

④LP55231GUIツール“LP55231.exe”を起動し、LEDを点灯させます。

LP55231GUIツールの画面
①Chip enabled
“Chip enabled”に✔を入れます。
②Charge Pump gain
“Charge pump gain”を設定しますが、今回は“Auto”を選択します。
③LED on
標準ですべてのLEDのタグ内の“LED on”に✔が入っていますので、点灯させないLEDは✔を外してください。
④PWMのバーを制御することでLEDの明るさの調整が可能です。

RGB LEDの点灯
各RGB LEDはそれぞれのチャネルに対応しています。
「③LED on」で説明した各LEDタグ内の“LED on”を設定することで、各LEDチャネルの点灯設定が可能です。

白色 LEDの点灯
ジャンパピン(J10、J11、12)を変更することで、白色LEDを点灯させることができます。
左図ではLED1、3、5、7、9を点灯させています。

2.Program memoryを用いてLEDを点灯させる

Program memory用インストラクションの設定
今回はLP55231 Users Guide に記載のある[EXAMPLE 1: CONTROLLING MULTIPLE LEDS WITH ONE ENGINE]を参考にします。
このプログラムは赤色LEDを0.48sの間隔で点滅させるプログラムです。

LP55231のProgram memoryに書き込むためには上記プログラムのHexファイルを作成する必要があります。

Hexファイルの作成方法
Hexファイルを作成するにはLP55231 GUIツールをダウンロードした際に、 一緒にダウンロードされている“lasm.exe”を使用します。作成手順を以下で説明します。

①“.src”ファイルを作成する。
“Example”に沿ってTxtファイルを作成します。

「名前を付けて保存する」際に拡張子を“.txt“から“.src”に変更し、“lasm.exe”と同じフォルダ内に保存します。

②コマンドプロンプトからHexファイルを作成する。
コマンドプロンプトを立ち上げます。

“c:”と打ち込みEnterを押します。
※Enter後に“C:フォルダパス>”となっていることを確認

“cdフォルダパス”と打ち込みEnterを押します。
※フォルダパスは“lasm.exe”があるフォルダパスを指定します。

“lasm ソースファイル”と打ち Enter を押します。

下記文字が表示され、
Errors:0となっていれば正常に終了しています。

HexファイルをLP55231GUIツールで読み込む方法
GUIツールを立ち上げて、“Chip enabled”と“Charge pump gain”を設定します。

“Program”タブを選択して、“Load Source file”を選択します。

先程作成したHexファイルを選択します。

Hexファイルを読み込んだ後、Program memoryに書き込みます。

“Master control”から、作成したHexファイルの設定通りにLEDを点灯させます。

すべての赤LEDが点滅するのを確認できました。

担当エンジニアからの一言

今回、LP55231EVMを動かしてみましたが、GUIツールを使用することで複雑な設定をせずに、非常に簡単にLED点灯させることができました。
LP55231はCharge Pump内蔵のため、LED電圧を新たに用意する必要がないことが、非常に大きなメリットと言えます。

また、Program memoryを使用した場合、電源を切らない限りは設定通りに点灯し続け、マイクロコントローラ側のメモリを圧迫せずに、“LED点灯”という機能を追加することが可能です。
すでにマイクロコントローラを使用しているアプリケーションに“LED点灯”という機能を追加したい場合には、LP55231は非常に適したLEDドライバです。ぜひご検討ください。

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