TINA-TI [ 概要紹介編 ]

TINA-TI とは、Texas Instruments 社(以下、TI社と表記)が無償で提供しているアナログシミュレーションツールです。 今回はTINA-TI がどのようなものなのか、基本的な使用方法についてご紹介します。

TINA-TI とは

TINA-TI とは、TI社が DesignSoft 社と提携して、無償で提供しているSPICEベースのシミュレータです。TI社のアナログ製品は、ほぼ全てTINA-TI 用のモデルが提供されていますので、使用を検討している製品のシミュレーションを容易に実行できます。 また、3rd Party製のSPICE モデルもインポートできます。 今回は、TINA-TI の基本的な機能の概要についてご紹介いたします。 ページの最下部では、今回ご紹介する内容を動画で見ることができますので、合わせてご確認ください。 TINA-TI には、以下のような解析機能がありますが、これらの解析機能の詳細やシミュレーションのポイントなども、今後ご紹介していきます。

  • DC解析
  • AC解析
  • 過渡解析
  • パラメトリック解析

TINA-TI の基本操作画面

TINA-TI の基本操作画面は下記のように構成されています。

①操作メニュー
●TINA-TI で使用できるすべての操作を選択できます。

②ツールバー
●TINA-TI でよく使用される操作をアイコンにして表示しています。

③部品バー
●ワークスペースに挿入する部品を選択できます。

④ワークスペース
●回路図の作成ができます。

TINA-TI でできること

回路図の作成

ワークスペース上に任意の回路を作成できます。回路作成に必要な部品(電源や抵抗器など)は部品バーより挿入します。 アナログ製品のICモデルも同様に部品バーから挿入できますが、TI社の HPよりReference Designを挿入する方法も便利です。


* Reference Designとは
TI社のHPよりダウンロードが可能なTINA-TI のシミュレーションモデルで、ICモデルを使用した参考回路とその解析結果のグラフを確認できます。該当ICの「Product Folder → ツールとソフトウェア → モデル → TINA-TI Reference Design」からダウンロードができます。

解析の実行

ワークスペース上に作成した回路(もしくは Reference Design)の解析を実行できます。よく使用される4つの解析について、簡単にご紹介します。

  • DC解析
    • 回路に期待する動作の実現性をチェックして、正常なDC動作条件を検証します。
      1. Calculate nodal voltage・・・回路の接点電圧を計算します。
      2. Table of DC results・・・DC電圧/電流の結果を表形式で表示します。
      3. DC Transfer Characteristic・・・回路のDC伝達特性を解析します。
      4. Temperature Analysis・・・温度解析の実行が可能です。
  • AC解析
    • 回路に期待する動作の実現性をチェックして、正常なAC動作条件を検証します。
      1. Calculate nodal voltages・・・回路の節点電圧を計算します。
      2. Table of AC results・・・AC電圧/電流の結果を表形式で表示します。
      3. AC Transfer Characteristic・・・回路のAC伝達特性を解析します。
  • 過渡解析
    • AC周波数と時間領域の高度なシミュレーションができます。
    • オシロスコープで波形を取得するのと同じような解析ができます。
  • パラメトリック解析
    • 部品の値を変化させながら、連続してシミュレーションする機能です。
    • 負荷変動による動作の変化をシミュレーションできます。

それぞれの解析方法の詳細については、次回以降の解析編について説明いたします。

ダイアグラムウィンドウ

解析した結果はダイアグラムウィンドウに表示されます。ダイアグラムウィンドウは、波形の分離など、さまざまな編集機能を持っています。また、結果をコピーしてExcelやPower Pointなどに貼り付けることも可能です。

TINA-TI 概要紹介編 ビデオ

ここまででご紹介したTINA-TI の基本的な機能を動画でご確認いただけます。
是非ご覧ください。 (5分)

※丸文オリジナル動画です。(音声あり)

担当エンジニアからの一言

今回はTINA-TI の基本的な機能の概要についてご紹介しました。
TINA-TI はTI社のICモデルを使用した回路の設計・シミュレーションはもちろんですが、抵抗・コンデンサ・インダクタの受動部品のみを用いてシミュレーションができます。
そのため、検討中の回路の設計だけでなくLCフィルタの特性や入出力の波形を確認するなどの勉強にも使用することができ、非常に便利なシミュレーションツールです。

基本的な機能(次回以降でより詳細に説明していきます!)をマスターすれば、TINA-TI ひとつで充実したシミュレーションを実行できます。
はじめてシミュレーションツールを使用する方、新しいツールを探している方、ぜひこの機会にTINA-TI をご利用ください。

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