できるGUI Composer① [ 導入編 ]

Texas Instruments(以下、TI社と表記)は、 Micro Controller Unit(以下、MCUと表記)と通信するためのPC環境(GUI)を提供しています。本シリーズでは、GUI Composerの使用方法およびサンプルコードについてご紹介します。

GUI composerを使用するメリット

皆さんがMCUを使用したハードウェア・ソフトウェアの検証には何を使用していますでしょうか?
一般的には、

  • MCUの開発環境を使用してパラメータを変更
  • ターミナルソフトから特定のコマンドを発行してパラメータを変更

といったことが考えられます。
この場合操作が複雑になりますので検証に時間がかかりますし、また、複数人での共同作業が難しくなるというデメリットがあります。

GUI Composerを使用するとGUIでインターフェースを作成できますので、直感的な操作を行うことができるようになります。これにより、作業効率が上がるとともに、操作ミスも格段に減らせるというメリットがあります。

TI社のGUI Composerを使用すれば、以下の点を簡単に実現することが可能です。

  • パラメータ設定をマウス操作で行うことができます。
  • 観測結果をグラフで表示することが可能です。
  • GUIからMCUのプログラムを書き込むことができます。

本シリーズのフロー

本シリーズは次のフローで進めていきます。

GUI Composerの準備

今回の「できるGUI Composer① [導入編] 」では、必要な環境を用意して実際にGUI Composerを動かすまでの手順を解説します。

準備するものは以下の通りです。

1. TI Cloud Toolsに接続できる環境
 ●推奨のブラウザはChromeです。
 ●OSX、Linux、Windowsで実行することが可能です。

2. 「myTI」のID
 ●myTIアカウントをお持ちでない方は登録する必要があります。

3. MSP-EXP430FR2355 LaunchPad
 ●今回は、TI社が提供するLaunchPad評価基板のMSP-EXP430FR2355を使用します。

●LaunchPadの特長
・評価基板上にLEDやスイッチがあり、簡易的に入出力の
  確認ができます。
・MCUに内蔵のUARTポートを使用して、PCとUSB接続を
  介してUART通信することができます。
・評価基板上にデバッグ機能があり、MCUのプログラム開発や
  デバッグ作業を行うことができます。
・ブースタパック・プラグイン・モジュール用のコネクタが
  用意され、ブースターパックによる機能拡張に対応しています。

GUI Composerのセットアップ

1. 使用するPCのブラウザでTI Cloud Toolsにアクセスします。

2. 初めてTI Cloud Toolsにアクセスすると「Install Cloud Agent」と表示されますので、矢印で示した「TI CLOUD AGENT」をクリックします。

3.「TI Cloud Agent Installation」ダイアログが表示されますので、「DOWNLOAD」をクリックします。

4. ダウンロードした「ticloudagent__2.exe」を実行し、TI Cloud Agent(ドライバ)をインストールします。

インストーラを起動するとウィザードが出てきますので、そちらの指示に従ってインストールを完了してください。

5. インストールが終了したらブラウザに戻って「FINISH」をクリックします。

6. MSP-EXP430FR2355をUSBケーブルでPCに接続します。接続するとMSP-EXP430FR2355が認識されます。

GUI Composerを使ってみよう

GUI ComposerのサンプルとしてLEDの制御を行うGUI Composer ProjectとMSP430FR2355用ファームウェアを用意しました。このプロジェクトを用いて、GUI Composerを使ってみましょう。

<注意事項>

  • ファイル名は「FR2355_LED_Control.zip」です、展開する必要はありません。
  • ダウンロードしたファイルはお好きな場所にそのまま保存してください。

1. GUI Composerを立ち上げます。

2.「myTI Account」にログインします。

3. ダウンロードしたプロジェクトをインポートします。

  • GUI Composerが開くと「Welcome to GUI Composer!」のダイアログ・ボックスが表示されますので、「IMPORT EXISTNG PROJECT」をクリックしてください。
  • 「Import Project」ダイアログが表示されますので「BROWSE…」ボタンをクリックしてください。
  • 先ほど保存したファイルを指定して「OK」ボタンをクリックしてください。

<注意事項>

  • 次回以降は「OPEN A PROJECT」でProjectを選択できます。
  • 同じProject Nameを取り込もうとするとメッセージが表示され、あとから取り込んだProjectはリネームされて登録されます。

4. Projectのインポートが完了の後、▶をクリックして、GUIを実行します。

5. ポップアップ・ウィンドウでGUI画面が開き、自動的にプログラムの書き込みを開始します。画面下のメッセージが「Connected to target. Downloading program into MSP430FR2355…」と表示され、その後「COMx:115200 waiting for data …」と表示されれば書き込み完了で、MCUからの通信待ちとなります。

<注意事項>

  • ブラウザのポップアップが不許可になっている場合、許可が必要です。
  • 「Connected 〜 FR2355…」が表示されない場合、評価基板の接続を外したり、ブラウザを再起動してください。
  • 「COMx:」の『x』はPCの環境によって変わります。

6. LED1制御のスイッチ部分をクリックします。評価基板との通信が行われると「COMx:115200 Hardware Connected.」と表示が変更され、評価基板上のLED1とGUIのLED1イメージが連動して動作します。同様に、LED2制御のスイッチをクリックすると、基板上のLED2とGUIのLED2が連動して動作します。

<注意事項>

  • うまく動作しないときは評価基板のUSBコネクタの横にあるリセットスイッチを押してください。

7. 終了する場合はブラウザを閉じます。

<注意事項>

  • 左下にGUIと評価基板の接続をON/OFFできるアイコン(ボタン)がありますので、GUIを開いた状態でも接続をOFFにすることができます。

まとめ

サンプルコードを使用して、GUI Composerの使い方を体験していただきました。
GUI Composerを使用することで、MCUと通信を行うGUIアプリケーションを簡単に作成することができます。これにより、視覚的にアプリケーションを操作・表現することが可能となります。
次回は今回使用したサンプルの作り方について説明します。お楽しみに。