T14 Radar Showcaseのご紹介
T14 Radar Showcaseの概要
PathPartner社(以下、PP社と表記)と当社の協業により、ミリ波レーダモジュール T14_01120112_2Dをプラットフォームにした人検知向けデモ・ソフトウェア、T14 Radar Showcaseが実現しました。T14 Radar ShowcaseはPP社のPP Radar SDKの性能をより手軽にご体感いただける無償のデモ・ソフトウェアです。
デモ体験からレーダモジュールへのアルゴリズム実装まで、シームレスなサービスをご提供いたします。
T14 Radar Showcase はT14のRawデータキャプチャの機能を使用してIF信号のRawDataを取得し、PC上でPP社独自のレーダ信号処理をリアルタイムに実行することが可能です(図1)。
T14 Radar Showcaseに搭載しているレーダ信号処理
- 1D/2D FFTおよびCFAR-CAによる距離/速度の検知
- MUSICアルゴリズムを使用した、高解像度な到来角度推定
- GTrackを使用した、点群のクラスタリングおよびトラッキング
従来これらのアルゴリズムを評価するためには、T16のようなミリ波レーダモジュールにPP Radar SDKを実装する必要がありました。
T14 Radar Showcaseではモジュールのファームウェアを変更する必要がありませんので、技適条件を満たしたまま無償でPP Radar SDKの性能をフィールドで評価することが可能となります。さらに量産に向けて、ご評価いただいた信号処理をT16や他の多くのSoCプラットフォームにマイグレーションすることも可能で、性能評価から量産まで一貫したサービスをご提供いたします(図2)。
T14 Radar Showcase/人検知のユースケース
T14 Radar Showcaseは検知した結果をPC上のGUI画面に二次元で表示させることができますので、人検知のユースケースにご利用いただくことが可能です(図3)。例として、室内の人数のカウント、セキュリティセンサ、人の流動管理、見守り用途など、多くのアプリケーションでご利用いただけます。
T14 Radar Showcaseを動かしてみた
使い方も非常に簡単です:
・T14_01120112_2Dを三脚にマウントし、
PCとUSB2.0/3.0で接続
・Windows10用 デモ・アプリケーションを起動して
少々の設定を行い動作を開始
それでは早速T14 Radar Showcaseを動かしてみましょう!
まずはT14_01120112_2DおよびUSBカメラをカメラ用三脚(高さ165cm程度)に設置(図4)し、10m x 10m程度の広さの会議室で動かしてみました。
次に、図4の構成を4m x 5m 程度の広さの会議室で動作させてみました。
いかがでしょうか?
MUSICアルゴリズムは比較的処理負荷の高い信号処理して知られていますが、T14 Radar Showcaseではリアルタイムに人の追跡ができていることがおわかりいただけたかと思います。また、検知した点群をクラスタリングすることで人の位置がはっきりとわかります。さらに、静止してもトラッキング処理により人を検知し続けることが可能です。以上のように、人検知向けにミリ波レーダをご検討の方にとって非常に評価しやすいものになっています。
量産に向けたサービス・メニュー
T14 Radar Showcaseに搭載したレーダ信号処理を量産にできるよう、以下のようなサービスをご提供いたします(図5)。
まとめ
今回はT14 Radar Showcaseの人検知のユースケースについてご紹介しました。
PP Radar SDKは、DSPを内蔵したプラットフォーム向けのソフトウェア・ソリューションで、同チップを搭載しているT16でも動作可能ですが、T16は標準のファームウェアで技適認証取得した製品ですので内部のソフトウェアを書き換えてしまうと技適認証の効力はなくなってしまうという問題がありました。
しかしT14 Radar Showcaseの登場により、無償で、手軽に、かつ簡単にPP Radar SDKの効果をご体感いただくことが可能になります。
T14 Radar Showcaseは、 T14_01120112_2Dをご購入いただいたお客様で、デモ・ソフトウェアをご希望の方に無償でご提供いたします。あわせて三脚&ホルダーをご用意いただくとスムーズにご評価いただけます。是非お気軽にお問い合わせください。