DLP®の仕組み

DLPテクノロジーは、MEMS技術の分野で知られているTI社独自の技術です。アレイ状に並んだ極小ミラーをデジタル式に傾斜駆動させることで光の方向を制御するユニークな光制御デバイス、DMD(Digital Micromirror Device)を有します。

はじめてのDLP®

DLP®とはDigital Light Processingの略称で、Texas Instruments(以下、TIと表記)社独自の映像表示技術です。 反射率の高いアルミニウム製のマイクロミラーで構成されるDMD(Digital Mirror Devices)やコントロールICなどのDLP®チップセット用いて、光源からの光路を高速制御することにより、画像・映像を生成することができます。 このマイクロミラーは最大800万個配列され、隣り合うミラーの中心間の距離は最小で5.4μm(髪の毛の1/15程度)と非常に微細なミラーアレイで構成されています。

1987年にLarry J. Hornbeck(ラリー J. ホーンベック博士)らによってDLP®技術は開発され、様々なアプリケーションに採用される信頼性の高い、高性能な技術です。 中でも、DLP Cinema®テクノロジーは全世界の8割超の映画館で使用されているプロジェクターとして広く知られています。 映画の制作、配給や上映の革命的な進歩に大きく貢献したとして、2015年にアカデミー科学技術賞を受賞しました。

DLP®のしくみ

DMDは、電気入力・光出力のMicro-Electrical-Mechanical System(MEMS)を使用した高速・高光効率・高信頼性の空間光変調としての役割を担います。 DMDを構成するマイクロミラーの下には、CMOSメモリセルが格納されています。 このメモリに「0」か「1」の信号がロードされ、ミラーを傾斜駆動させます。 傾いたミラーで反射した光は、プロジェクションレンズか吸光板のどちらかへ向かいます。

このようにミラーを"ON"、"OFF"の2値で制御し、数百万個の配列されたミラーによって画像や映像を作り出します。 各ミラーから投影された光が画像や映像のピクセルに対応します。 ミラーのON/OFFを高速で切り替えることができるため、ON時間の長さで濃淡を表現します(PWM方式)。 つまり、ミラー"ON"の状態が長ければ、より明るいピクセルとなります。

フルカラー表現の場合は、光源とDMDの間に回転式のカラーホイールを挿入し、R/G/Bの各色に時分割することで、RGBの合成色として人の目が認識します。 今日では、ランプ光源の代わりにLED光源やレーザ光源を使用することが多くなり、R/G/Bをそれぞれ単色で入射することができるため、カラーホイールは必要ありません。

製品ラインナップ

チップセット

DLP®チップセットは、外部センサやカメラなどのデバイスと同期する機能を備えています。

チップセットの構成部品

  • DMD
    • デジタル・マイクロミラー・デバイス
  • DMDコントローラー
    • マイクロミラーを高速に制御するための便利なインターフェースを提供
  • DMDドライバ
    • アナログ・クロックとリセット信号を供給
  • 構成PROM
    • 選択したDMDコントローラを構成
      (プログラム済みICとして販売中、またはダウンロード可能なファームウェアとして提供)

評価モジュール

TI社では、DLP®テクノロジーを採用した製品の開発期間を短縮させるため、多数の評価モジュールが用意されています。

お問い合わせ

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