商社の新しい付加価値とは
新しい技術で未来を創る
まだ世の中にない新しい技術で
市場や社会の課題を解決し
より快適で便利な社会基盤を目指す
アントレプレナ技術営業
(取材当時)
工学部 共生応用化学科
※取材時入社9年目
入社のきっかけ
電気メーカーを中心に活動中、どういう職種がいいのかと悩んでいたとき、就職支援課で「いい会社だよ」と勧められて丸文の説明会に参加しました。それまで商社は選択肢になかったのですが、多岐にわたる分野やメーカーの新しい技術や製品を取り扱っており、面白そうだなと思ってエントリーしました。面接で人事の方々の対応がとても丁寧で、フィードバックも速く、細かいフォローアップが好印象で、こういう温かい会社なら自分も不安なく働けるかなと思い、丸文に決めました。

大きな期待が寄せられる
ワイヤレス給電
新技術普及のための
環境整備にも取り組む

私が所属する部署は、新しい商材により社会課題を解決しようという使命があり、ただモノを販売するのではなく、コト、つまり体験やサービスを提供しようと活動しています。現在担当しているのは、マイクロ波を使ったワイヤレス給電(WPT: Wireless Power Transfer)のライセンスビジネスです。通常は、電源ケーブルやバッテリーで電気を供給しますが、ワイヤレス給電とは、天井などに設置した送電装置から電波を発し、受信した電波エネルギーを電力に変換することによって送電するというもの。これが実用化されると配線が不要になってレイアウトが自由になる、バッテリー交換が不要になってメンテナンスフリーになるなどのメリットがあります。アプリケーションとしては、量販店やコンビニエンスストアなどの電子棚札や工場・物流倉庫の電子タグ・センサー機器をターゲットとし、Society5.0*の実現に向けて大きな期待が寄せられている新技術です。ただ、電波を使うので電波法に従う必要があり、現状はWPTが使える環境整備を図っている段階です。新たな無線通信技術によるサービスやシステムの早期実現などを図ることを目的に設立された団体にも参加し、多くの企業や研究者と一緒に電波法の規制緩和などを働きかける活動もしています。

*Society5.0:
内閣府が掲げる、サイバー空間(ネットワーク等仮想空間)とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会。
AIやロボットなどの先端テクノロジーを用いて、現在の情報社会(Society4.0)での課題を解決します。

世の中にない技術を広めるために
評価キットの開発から
無線技術士の資格取得まで

全く新しい技術なので、どうアピールするかなど体制づくりも含めて、すべてがチャレンジです。まず、お客さまが自社の製品にWPTをどう取り込めるかを実際に体験していただけるように本社の地下にデモルームを作りました。また、興味を持っていただいたお客さまにWPTの実証実験や性能評価をしていただけるよう、チームの先輩と一から回路を設計してオリジナルの評価キットを作り、販売だけでなくレンタルも行っています。レンタルという業態は丸文では初めてなので、営業支援部隊などに相談しながら社内のシステムづくりにも取り組みました。さらに、お客さまがWPTを導入する際に、丸文がより踏み込んでサポートできるよう、無線技術士の資格を取りました。いろいろな新しいことを整備していかなければならないのは大変ですが、まっさらなステージで自分たちのやりたいことを発案して推進していける楽しさがあります。苦労はあるものの、一つひとつ新しいことがカタチになっていくことを実感できて、とてもやりがいがあります。

広い視野で社会課題を解決
自分の価値を会社の価値へとつなげる

新しい仕事を組み上げていくには自分だけでできることに限界があるので、チームの先輩、課のメンバーはもちろん、営業支援や法務、広報など間接部門の人たちも巻き込んでいます。対外的には、お客さまのリクエストからまだお客さま自身も気づいていない本当の要求や課題を引き出して解決していきたいと思っています。最初に配属された技術部隊では、とにかく一人前のエンジニアになりたいと一点集中で突っ走ってきました。技術営業に異動してからは、ただ技術を深めるのではなく、お客さまの課題は何か、さらに市場や社会の課題は何かなど視野を広げて自分の仕事がどういう価値があるのかを考えながら仕事をするようになりました。商社のカタチはどんどん変わっていると思いますが、なぜ丸文がその技術を取り扱っているのか、丸文からその技術を導入するとどんなメリットがあるのか、従来からある商社のノウハウや価値に加え、新しい付加価値をどうつけていくか、それが使命かなと思っています。その一つがワイヤレス給電という新しい技術で、その技術を使って、どう社会課題を解決していくかを提示していきます。今の一番の目標は、WPTが世の中で運用され、どんどん広まっていくことです。

学生時代のBEST MEMORY
キャンプなどをするサークルの合宿で西表島を縦走するトレッキングコースを1週間ほどかけて踏破しました。山登りもあり、お風呂にも入れない。体力も要るし、精神的にもきつかったのですが、ジャングルを抜けて町が見えたときは「やりきった」という達成感があふれてきました。時間をかけて一つのことをやりきる経験をしてよかったと思います。そのときのメンバーとは今でも一緒に旅行に行ったりしており、そういう友だちを持てたこともとてもよかったです。
Message to 就職活動中の皆さん まず、得意なこと、自分が上手くできることを分析してどんな仕事が合っているかをよく考えるのが大事だと思います。入社後は、会社の人たちとの関わりが重要になるので、自分はどういう人と合うか、どういう雰囲気の会社が合うかなど、いろんな会社の説明会や面接を通して自分の気質に合う会社を見つけてほしい。自分のやりたいことと、自分の気質と合う社風の組み合わせが、一番働きやすく、やりがいも感じられると思うので、そういう会社を見つけられるように頑張ってください。