インフォメーション セイコーエプソン車載ディスプレイシステム向け警告灯モニタリングIC『S2D13V02』サンプル出荷開始
セイコーエプソン車載ディスプレイシステム向け警告灯モニタリングIC『S2D13V02』サンプル出荷開始
『S2D13V02』(パッケージタイプ:P-TFBGA-081-0808-0.80)
警告灯画像エラーを検知し、必要な表示処理(警告灯上書き等)を行う
当社取扱メーカであるセイコーエプソン株式会社(以下エプソン)は、セイコーエプソン初となる車載ディスプレイシステム向け警告灯 モニタリングIC『S2D13V02』を開発し、このたびサンプル出荷を開始しました。月産10万個を予定しており、サンプル価格は1,000円(税別)です。
自動車の高機能化・電動化・自動化により、運転者への提供が必要な情報量は増えつつあり、車室内ディスプレイの大型化・高解像度化が進んでいます。これに伴い、スペース上の制約等から、従来LED(Light Emitting Diode)で表示していた警告灯についても液晶ディスプレイへ取り込まれる傾向にあります。一方、機能安全※1の面からディスプレイシステムでの警告灯表示に関しても故障に伴う安全へのリスクを下げることが必要となってきています。このような背景から運転者にとって特に重要な情報である警告灯を液晶ディスプレイ上で正しく表示させることが求められています。
本製品は、ホスト(SoC※2)からストリーミングされる画像をモニタリングし、警告灯に異常を検知した場合、ホストへ通知を行い、必要に応じた表示処理(警告灯の上書きやエラーメッセージなど)を行います。また、地図表示など背景が変化する画像に警告灯がオーバーレイされた状態においても、視認性を考慮した表示のエラー判定・検知を行うことが可能です。当機能を含む充実した表示安全機能により、信頼性の高いディスプレイシステム構築をサポートします。
なお、本製品は最高105℃の動作温度ならびにAEC-Q100規格※3に対応し、車載向けの厳しい品質要求を満たしています。
※1 機能安全:安全を確保するための機能を導入することで、許容可能な水準の安全を実現すること。踏切に設置される遮断機や警報器が機能安全の例としてよく挙げられる。産業別に機能安全規格が策定されており、自動車向けはISO26262である。
※2 SoC(System on Chip):あるシステムの動作に必要な機能の多く、または全てを、一つの半導体チップに実装するもの。システムにより構成は異なるが、CPU、メモリ、I/Oといった機能が統合されているものが一般的。
※3 AEC-Q100:AECは「Automotive Electronics Council (車載電子部品評議会)」の略で、米国の大手自動車メーカーと大手電子部品メーカーによる、車載用電子部品の信頼性や認定基準の規格化のための業界団体。AEC規格は車載用電子部品の規格として広く採用され、事実上の業界標準になっている。