インフォメーション セイコーエプソン 車載機器向けスケーラIC『S2D13V52』サンプル受注開始
セイコーエプソン 車載機器向けスケーラIC『S2D13V52』サンプル受注開始
『S2D13V52』(パッケージタイプ:QFP15-100)
画像データのアップスケール/ダウンスケール出力、効率的な車載ディスプレイシステム開発に貢献
当社取り扱いメーカである、セイコーエプソン株式会社(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、ホストからストリーミングされる画像データをアップスケールまたはダウンスケールしディスプレイへ出力する車載機器向けスケーラIC『S2D13V52』を開発し、サンプル受注を開始したのでお知らせします。本製品は月産10万個を予定しており、サンプル価格は1000円(税別)となります。
車載機器においては、自動車の電動化・自動化が進むことにより、今後メータークラスターやセンターインフォメーションディスプレイに、より高解像度のディスプレイが搭載されるようになると予測されます。一方で高解像度ディスプレイシステムを構築するためには、高性能のSoC※1、メモリーなどの部品や、ソフトウェア開発や熱対策を含む膨大な開発リソースが必要となります。
このような車載ディスプレイシステム機器開発の課題に対して、エプソン社では、車載規格に対応したスケーラICである『S2D13V52』を開発しました。本製品は外付けメモリーが不要で、実績のあるSoCを流用した任意の解像度のディスプレイシステムをスピーディーに開発することが可能となります。また、本製品は最高105℃の動作温度ならびにAEC-Q100規格※2に対応し、車載向けの厳しい品質要求を満たしています。
さらに入力画像のスケーリングする領域の指定(Input Crop)や、スケーリングのサイズをパネルの解像度より小さく設定し残りの表示エリアに指定色を表示する機能(Area Blanking)にも対応し、画像のアスペクト比を維持しつつ多彩な解像度のパネルに表示することが可能です。
エプソン社では、省エネルギー、小型化、高精度を実現する「省・小・精の技術」により、お客様の製品のさらなる性能向上に貢献してまいります。
※1 SoC(System on Chip)
あるシステムの動作に必要な機能の多く、または全てを、一つの半導体チップに実装するものをいいます。システムにより構成は異なりますが、CPU、メモリー、I/Oといった機能が統合されているものが一般的です。
※2 AEC-Q100
AECは「Automotive Electronics Council (車載電子部品評議会)」の略で、米国の大手自動車メーカーと大手電子部品メーカーが集まって作られた、車載用電子部品の信頼性や認定基準の規格化のための業界団体。車載向け電子部品の規格として広く採用されているAEC規格は、事実上の業界標準になっています。