セイコーエプソン｜水晶振動子・共振子の種類と特長
水晶振動子・共振子は電子機器のあらゆるアプリケーションで、メインの基準クロックや時計用クロック、サブクロック、などで数多く使われております。
当ページでは水晶振動子・共振子の種類と特長に関して紹介させていただきます。
関連商品・技術情報
商品基礎情報
水晶振動子・共振子とは
振動子・共振子は、振り子時計で言う「振り子」の部分にあたります。振り子自体はおもりのついた棒にすぎないように、水晶振動子・共振子も単体で使われるものでなく、ICやMCU等と組み合わせることで初めて発振（振動）します。
構造は非常にシンプルで、PKG、リッド（ふた）、電極が形成された水晶チップ、導電性接着剤、で構成されており、ここに電気を流すことで安定したクロックを出力します。
振動子の断面模式図
水晶振動子・共振子の種類
水晶振動子・共振子は水晶の圧電現象（逆圧電効果）を利用し、一定の周波数を生み出す素子であり、大きくは下記3種類のタイプに分かれています。
音叉型振動子について
特長
その名の通り、楽器の調律に使う「音叉」のような形（U字）の振動片が左右に振動します。
周波数
時計用の32.768KHzなどのKHz（キロヘルツ）帯域の周波数で発振（振動）します。
温度特性は2次曲線（25℃頂点）となります。
音叉型/屈曲振動の温度特性
主な用途
電子機器（携帯電話、パソコン、デジタルカメラ、プリンター、車載メーター等）の時計機能用やサブクロック用など
AT振動子について
振動片の上面と下面が逆方向に動くように振動します。
周波数
数MHz（メガヘルツ）～数百MHz帯域の周波数で発振（振動）します。
AT振動子の温度特性は3次曲線となります。
AT振動子/厚み滑り振動の温度特性
主な用途
各種電子機器に使用されているICなどのメインクロックや基準信号など
振動子・共振子の推奨製品ラインナップ
KHz振動子
| 用途 | 機種名 | 外形寸法 mm |
周波数 KHz |
周波数許容偏差 | 直列抵抗 MAX. |
負荷容量 pF |
温度範囲 ℃ |
温度特性 25℃typ. |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 民生 産業 |
FC1610AN （詳細はメーカページ） |
1.6×1.0x0.5 | 32.768 | ±20ppm | 90kΩ | 9、12.5 | -40 to 85 | 温度係数: -0.04ppm/ ℃℃Max. |
| FC2012AN （詳細はメーカページ） |
2.05×1.2×0.6 | 32.768 | ±20ppm | 50kΩ 60kΩ |
9、12.5 | -40 to 85 -40 to105 |
||
| FC-12M （詳細はメーカページ） |
2.05×1.25×0.35 | 32.768 32～77.5 |
±20ppm ±30ppm |
90kΩ 65～90kΩ |
12.5 | -40 to 85 -40 to 85 |
||
| FC-12D （詳細はメーカページ） |
2.05×1.25×0.35 | 32.768 | ±20ppm | 75 | 7、9、12.5 | -40 to 85 | ||
| FC-135R （詳細はメーカページ） |
3.2×1.5×0.9 | 32.768 | ±20ppm | 50 | 7、9、12.5 | -40 to 85 | ||
| FC-135 （詳細はメーカページ） |
32.768 32～77.5 |
70 45～70 |
-40 to 85 | |||||
| 車載 | FC-13A （詳細はメーカページ） |
3.2×1.5×0.9 | 32.768 | ±20ppm ±30ppm ±50ppm |
50 | 12.5 | -40 to 105 |
MHz振動子
| 用途 | 機種名 | 外形寸法 mm |
周波数 KHz |
周波数許容偏差 | 直列抵抗 MAX. |
負荷容量 pF |
温度範囲 ℃ |
温度特性 25℃typ. |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 民生 産業 |
FA1008AN （詳細はメーカページ） |
1.0×0.8×0.3 | 40-100 | ±10ppm | 60Ω | 6～ | ±10ppm ±15ppm ±20ppm |
-20 to 75 -30 to 85 -40 to 85 |
| FA1210AN （詳細はメーカページ） |
1.2×1.0x0.3 | 32-100 | ±10ppm | 100Ω（32～50M） 60Ω（50～100M) |
6～ | ±10ppm ±15ppm ±20ppm |
-20 to 75 -30 to 85 -40 to 85 |
|
| FA-118T （詳細はメーカページ） |
1.6×1.2×0.35 | 24-54 | ±10ppm ±30ppm |
200Ω（24～32M） 100Ω（32～36M） 80（36～54M） |
6～ | ±12ppm ±30ppm |
-20 to 75 -20 to 75 |
|
| FA-128 （詳細はメーカページ） |
2.0×1.6×0.5 | 16-54 | ±10ppm ±30ppm |
200Ω（16～18M） 150Ω（18～20M） 100Ω（20～24M） 80Ω（24～26M） 60Ω（26～54M） |
6～ | ±10ppm ±30ppm |
-20 to 75 -20 to 75 |
|
| FA-20H （詳細はメーカページ） |
2.5×2.0x0.55 | 12-54 | ±10ppm ±30ppm |
150Ω（12～16M） 80Ω（16～25M） 60Ω（25～30M） 50Ω（25～35M） 40Ω（35～54M） |
6～ | ±10ppm ±30ppm |
-20 to 75 -20 to 75 |
|
| 車載 | FA2016AA （詳細はメーカページ） |
2.0×1.6×0.5 | 16-54 | ±10ppm | 200Ω（16～18M） 150Ω（18～20M） 100Ω（20～24M） 80Ω（24～26M） 60Ω（26～54M） |
6～ | ±20ppm ±50ppm |
-40 to 85 -40 to 125 |