商品基礎情報
コネクター用樹脂材料の歴史
・1907年:フェノール樹脂が工業化され、初めての合成樹脂(プラスチック)となる
以降、プラスチック工業化の歴史
・1938年:ポリアミド(PA)
・1970年:ポリブチレンテレフタレート(PBT)
・1971年:ポリアミドイミド(PAI)
・1972年:ポリフェニレンスルファイド(PPS)
・1984年:液晶ポリマー(LCP)
代表的なコネクター樹脂材料とその特性
PA6、PA66、PA46、PBT、PAI、PPS、LCP etc…
. エンジニアリングプラスチック(エンプラ)
PA6(ポリアミド6)
PA66(ポリアミド66)
PA46(ポリアミド46)
PBT(ポリブチレンテレフタレート) . *エンプラとは
高機能のプラスチック材料群の総称であり、一般的には100度以上の耐熱性を持ったプラスチック材料です。
これらは一般的なコネクター樹脂材料として長年使用されています。
.
スーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)
PPS(ポリフェニレンサルファイド)
LCP(液晶ポリマー) .
*スーパーエンプラとは
エンプラはプラスチックの工業化以降、更なる耐熱性等の高機能を持った材料の要求が高まり、開発した樹脂素材です。
機能としては、150度以上の耐熱性を持ったプラスチックとされています。


代表的なコネクター樹脂の特性及び必要とされる特性
PA:ナイロンとも呼ばれるポリアミド(PA)ですが、合成樹脂工業化の初期段階に開発された材料で比較的安価で溶剤性に優れ、又粘度も高く一般的なコネクター樹脂材料の代表です。しかし、強度や耐熱性は他の後発材料よりも僅かに劣ります。
PBT:PAよりも更に高機能を目指し開発された樹脂素材で、電気特性・耐溶剤性に優れています。又、ガラス入りのPBTは耐熱性も強化されています。
PPS:耐熱性・耐溶剤性・難燃性・成形性(寸法安定)等に優れており、性能バランスが取れた優れた樹脂素材です。
LCP:耐熱性・強度・耐溶剤性・成形性(寸法安定)等、どの特性も高水準な樹脂素材です。しかし、他の樹脂素材よりも高価なのでそれが課題です。
*コネクターに必要とされる特性
・使用温度(耐熱性)
・曲げ強度
・引張強度
・成形収縮率
・熱膨張係数
・難燃性
・耐電圧
・耐溶剤性
・吸水性
*用途や使用環境に依って、それぞれの特性を生かした樹脂材料が選定され製品化されています。


Appendix / おまけの話
○樹脂材料の色(ナチュラルカラー/オプションカラー)
・オプションの色分けに依る識別
・製品製造上の作業性を良くする為、又は同じ種類のコネクターの誤篏合を防止する為にオプションで色分けする事があります。
○自然、環境にやさしい樹脂材料
・植物由来のバイオプラスチック(Bioplastics)を主原料としたコネクター開発が進んでいます。
・既に基礎研究も終え、第3者の認定機関向けのデータもあり市場投入も可能です。しかし、既存の石油由来の合成樹脂材料と
比較すると非常に高価になってしまう為に一般市場投入が進んでいません。
○樹脂材料のリサイクル
・コネクターメーカーでは、リグラインドという方法で樹脂材料をリサイクルしています。
*リグラインドとは、成形加工上で発生するスプールやランナーという端材を粉砕し再度ペレット状にして再利用することです。


「Creating Connections for Life」」はモレックス社のブランドメッセージです。