商品基礎情報
非50Ωライン測定システムBDS2の特長
- 非50Ωラインにおける電流、電圧、位相角モニター。RF実効電力及びスミスチャートによるインピーダンス解析
- 周波数スイープ機能を用いたスぺクトラム解析。高調波・ノイズ成分の解析
- 内蔵のトリガー機能により、アークやパルスの立ち上がりを見逃さずキャプチャー可能。プロセス解析・良否判定に最適
- オプションのタイムドメイン機能を使用、最大4レベルのパルス波形をモニター
製品仕様
周波数範囲 | 307kHz~252MHz |
周波数分解能 | 100Hz |
周波数精度 | ±1kHz |
高調波(~252MHz) | 最大4高調波/最大周波数252MHz |
基本周波数(F0) | 周波数範囲より任意の1周波数を選択可能です。 又は下記の組み合わせに限り、同時測定可能です。(最大3周波)*1 ・ 0.4、13.56、160MHz ・ 0.4、60MHz ・ 1、13.56MHz ・ 2、27.12、60MHz ・ 3.2、40.68MHz ・ 3.2、60MHz ・ 12.88、40.68MHz ・ 13.56、100MHz |
測定項目 | 電圧・電流・位相・周波数・インピーダンス・電力 |
更新レート | 100Hz(標準) |
ネットワークプロトコル(拡張予定機能) | Ethernet(DeviceNet、EtherCAT) |
電力定格 | 最大10kW(各種接続コネクターに依存) |
コネクター | 各種QCコネクターもしくはカスタム |
周波数スルーレート | 2GHz/sec |
最小パルス幅 | 5μsec |
*1 その他の組み合わせをご希望の場合はお問合せください。
測定精度
製品タイプ | 測定項目 | 電圧 | 電流 | 位相 |
測定範囲 | 1~3000Vrms | 0.1~100Arms | -180~+180° | |
Locked System | 不確かさ(307kHz~1MHz) | ±0.5Vもしくは読取値の±1% | ±0.05Aもしくは読取値の±1% | 10V、1A以上 : ±1° |
10V、1A未満 : ±4° | ||||
不確かさ(1~252MHz) | ±0.1Vもしくは読取値の±1% | ±0.01Aもしくは読取値の±1% | 10V、1A以上 : ±1° | |
10V、1A未満 : ±4° | ||||
Unlocked system | 不確かさ(307kHz~1MHz) | ±1.0Vもしくは読取値の±2% | ±0.1Aもしくは読取値の±2% | 10V、1A以上 : ±1° |
10V、1A未満 : ±4° | ||||
不確かさ(1~252MHz) | ±0.2Vもしくは読取値の±2% | ±0.02Aもしくは読取値の±2% | 10V、1A以上 : ±1° | |
10V、1A未満 : ±4° |
*基本周波数(F0)に対するスペックとなります。
測定機能
トラッキングモード(パルス出力の測定も可能)
チャンバ内の設定データをリアルタイムで測定します。グラフでの表示(タイムプロット)も可能。測定するパラメーターは事前に設定可能。測定結果はCSVにて保存、条件設定を行えば、プロセスごとにファイルを分けオートセーブすることも可能です。また、プロセス中のインピーダンスの変化をモニターする事でエンドポイント測定にも活用いただけます。
スペクトラム測定モード
リアルタイムでスペクトラムを表示することができ、高調波やノイズ成分のモニター等に活用可能です。
(下記例は、2MHz、13.56MHzの場合)
タイムドメインモード(パルス波形モニター機能)
内部基準信号又は外部パルスを同期することによって最大4段階まで、パルス波を識別し測定することが可能です。通常のトラッキングモードでもパルス平均電力の測定は可能ですが、タイムドメインオプションをご利用いただく事で時間や、閾値等指定した期間の電力・電圧等波形をリアルタイムでモニター可能です。
デモ事例1:チャンバ間差は存在するか
チャンバ毎の実効電力差異
エッチング装置のRF電源出力は定期的に校正しているが、マッチングボックス以降でどれだけの差があるか、検証実験を行いました。
測定の結果、実際にチャンバ内に挿入されている電力に差があることが分かり、これらの差がエッチングレートなどに影響を与えている可能性があります。
デモ事例2:マッチングボックスの損失
マッチングボックス機差測定図
既存のマッチングボックスが製造中止となり、今後は他社製品に交換する必要があります。そこで、マッチングボックスの損失を測定するという検証実験を行ました。
測定の結果、交換後のマッチャーBの損失が大きかったため、RF電源の出力を8W上昇させ、BDSの指示値を37.2Wにしてエッチングを行いました。その結果、マッチングボックス交換前のプロセス状態が再現できチャンバに近い位置で出力状態を合わせることは有効な可能性があることがわかりました。