関連商品・技術情報
商品基礎情報
1.製品概要
ATAYA Harmony(ハーモニー)は、ローカル5G向けの5Gコアネットワーク製品です。5GとWi-Fi、IT系ネットワークとOT(Operational Technology)系ネットワークなど、異なるネットワーク環境を一元的に管理できます。エッジでのセキュリティ制御・アプリケーション管理を統合したプラットフォームとして、製造・物流・輸送ハブ向けに設計されています。
既存のネットワーク機器を更新せずに統合管理を実現できるため、導入時の投資負担を最小限に抑えつつ、運用の効率化・セキュリティポリシーの一元管理を実現します。クラウドまたはオンプレミスの柔軟な展開オプションにより、あらゆる規模・形態のエンタープライズ環境に対応します。
2.主な特長
① ユニバーサル接続
5G・Wi-Fi・有線(Ethernet)クライアントを単一のダッシュボードで統合管理します。Wired IoTゲートウェイ、5G対応AMR、Wi-Fiスキャナーなど、あらゆるデバイスを一元的に監視・トラブルシューティングできます。既存の社内Wi-Fiシステムもそのままローカル5Gと並行して運用管理が可能です。
② ゼロトラストセキュリティ(マイクロセグメンテーション)
マイクロセグメンテーションにより、デバイス間の不正な横断的移動(ラテラルムーブメント)を防止し、攻撃対象領域を最小化します。ID・プロトコル・ポート・場所など複数の基準に基づくデバイス接続認証を実装しており、ネットワーク構成を変更せずにクライアント間通信の遮断を実現します。
③ エッジアプリケーション(MEC)
アプリケーションをネットワークエッジにオンデマンドで展開し、低遅延処理とエッジ〜クラウド間のデータ転送コスト削減を実現します。アプリケーションライフサイクル管理機能により、展開・更新・削除をシングルクリックで操作可能です。ネットワークAPIを通じてネットワーク対応アプリケーションの構築もサポートします。
④ ゼロタッチ運用・簡易管理
ゼロタッチインストール・テンプレート設定・シングルペイン管理により、運用複雑性を大幅に削減します。5G専門スタッフなしでもWi-Fiのような感覚で導入・運用できる設計思想に基づいており、初期展開から日常運用までの工数を最小化します。
⑤ ライフサイクル管理
アプリケーション・デバイス・SIMのライフサイクルを統合管理します。ポリシーの制御・適用範囲の設定・更新管理を簡素化し、運用効率化とセキュリティポリシーの設定漏れを防止します。
3.AIアシスタント機能(新機能)
ATAYAは「5GがAIを支援」と「AIが5Gを強化」の両方向でAIとネットワークを融合させています。
Harmonyには以下のAI機能が搭載されています。
AIが5Gネットワークを強化(Intelligent Network Operations)
- 設定・トラブルシューティング支援:複雑な設定作業をガイドし、知的なトラブルシューティング推奨を提供するAI搭載アシスタント
- 自動インストール:ゼロタッチプロビジョニング・自動検出・ガイド付きセットアップで展開複雑性を低減
- 異常検知・予測保全:機械学習アルゴリズムがネットワーク性能を常時監視し、障害発生前に予測・アラート
- 自動障害復旧:人手不要で一般的なネットワーク障害を自動解決するセルフ復旧機能
- インサイト・分析:ネットワーク使用パターン・最適化機会に関するアクショナブルなレポートを提供
5GがAIアプリケーションを支援(Enabling AI Applications)
- Edge AI with 5G UPF:5G UPFと直接統合したAI処理で、ネットワーク層でのデータルーティングとエッジコンピューティングを最適化
- 5Gネットワークスライシング:AIアプリケーションの要件に最適化された専用ネットワークスライス。帯域・遅延・サービス品質を保証
- エッジAIモデル管理:分散エッジノードへのAIモデル展開・更新・バージョン管理を一元化。自動同期とロールバック機能付き
※ ATAYAのAIプラットフォームは、専用ネットワーク事業者が最小限の人力でネットワークの構築・設定・展開・監視・分析を完了できるよう設計されており、管理効率と自動化レベルを大幅に向上させます。
4.eSIM対応(新機能)
HarmonyはeSIM(組み込み型SIM)機能をサポートし、プライベート5GネットワークのSIM管理をリモートで完結できます。Thales社のGSMA認定SM-DP+プラットフォームと連携し、eSIMプロファイルを安全かつ効率的に配布・管理します。
主なeSIM対応内容
- iOS 16以降のiOS端末(iPhone 16、iPhone 16e、iPhone 16 Proなど)をサポート
- リモートeSIM設定・更新により、プライベートネットワークの柔軟性と継続性を向上
- GSMA認定のSM-DP+プラットフォームによりeSIMプロファイルの安全なアップロード・管理を確保
- デバイス識別情報と通信データを保護し、重要アプリケーションに最適な高信頼SIM環境を提供
- マルチテナント環境での柔軟なeSIM割り当て(Harmony・Chorus両製品に対応)
5.製品仕様
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項目 |
仕様 |
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ネットワークインターフェース |
N2、N3、N6 |
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クライアントサポート |
5G UE、Wi-Fi、有線(Ethernet)。クラスタあたり最大10,000クライアント |
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モビリティ |
N2、XN、アイドルモード |
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遅延 |
データプレーン:<100ns、コントロールプレーン:<1ms |
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スループット |
シングルUPFで10Gbps / 25Gbps / 40Gbpsに対応 |
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QoS |
Rate Limits(UE AMBR、Session AMBR)、5QI |
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高度セキュリティ |
トラフィックフィルタリング、マイクロセグメンテーション、隔離(Quarantining) |
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高度QoS |
QoSフロー(事前設定またはオンデマンド) |
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コア管理 |
ライセンス管理、トラフィック分析、接続統計 |
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クライアント管理 |
SIM管理、ポリシープロビジョニング、トラフィック監視、分析 |
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セキュリティ制御 |
IMEI制限、ブロック/許可リスト、時間・場所ベースのアクセス制御 |
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ページング |
TACページング |
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ネットワーク公開機能 |
トークンベースREST API |
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eSIM |
GSMA認定SM-DP+、iOS 16以降対応、リモートeSIMプロビジョニング |
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クラウドネイティブ |
Kubernetes + CNF(コンテナネットワーキング)、マイクロサービスベース |
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オーケストレーション |
オンプレミスまたはクラウドテザード(cloud-tethered) |
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ライセンス形態 |
年次サブスクリプション(1年 / 3年 / 5年)、50デバイス単位でスケール |
6.ユースケース
製造・物流現場でのHarmony活用シーンを以下に示します。Industry 4.0対応IoTデバイスと既存インフラを繋ぎ、現場のDXを加速します。
■ AGV・フォークリフト・AMR制御
低遅延の5G接続でAGV(自動搬送車)・AMR・フォークリフトの自律走行を支援します。SIM搭載デバイスをプライベートネットワーク上で安全に管理し、外部ネットワークへのデータ漏洩リスクを排除します。
■ 工場内カメラ・CCTV映像伝送
5Gコネクティビティで高品質なCCTV映像を安定伝送します。エッジ処理により帯域を節約しながらリアルタイム監視を実現。AIアプリのエッジ展開で映像分析も可能です。
■ コンベア・スキャナー・検査装置の接続
工場内の有線・無線が混在する環境を一元管理します。バーコードスキャナー・産業用検査装置を5G/Wi-Fiで安全に接続し、ITネットワークと分離したOT系の通信を確保します。
■ IT/OT統合セキュリティ
ゼロトラストポリシーとマイクロセグメンテーションでIT系とOT系ネットワークを論理的に分離します。既存の機器を更新せずにセキュリティレベルを即座に向上できます。
■ 災害時緊急通信インフラ
プライベート5Gとドローン映像伝送を組み合わせた緊急対応ネットワークを構築します。Harmonyによる帯域制御でWi-Fiの地域住民向けサービスも並行して提供可能です。
■ 多拠点・マルチテナント管理
クラウド管理プラットフォームで複数の工場・拠点を単一システムで一元管理します。テナントごとに独立したポリシーを適用し、拠点間のセキュリティを確保します。
7.製品ラインアップ比較
ATAYAは用途・規模に応じた複数の製品を提供しています。Harmonyを中心に、小規模向けのChorusや上位のAtaya Edgeと組み合わせることで、あらゆる現場環境に対応できます。
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比較項目 |
Harmony(中〜大規模) |
Chorus(小〜中規模) |
Harmony + Ataya Edge |
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主な用途 |
5Gコアの統合管理基盤 |
小規模サイトへの迅速導入 |
大規模・AIワークロード特化 |
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5Gコア |
○(Harmomy 本体) |
○(Chorus内臓) |
○(Harmomyが担当) |
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RAN |
RAN非依存 (Small-Cell / ORAN) |
RAN・UPF・コア一体型 |
RAN非依存(Harmomy+Chorus Edge) |
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Wi-Fi統合 |
○(Wi-Fi・Ethernet統合管理) |
△(クラウド管理のみ) |
○(5G・Wi-Fi・有線統合) |
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展開方式 |
クラウドまたはオンプレミス |
クラウド管理 |
サイトエッジ(現地) |
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AIアシスタント |
○(ネットワーク管理AI) |
○(ネットワーク管理AI) |
○(ネットワーク管理AI+エッジGPU推論) |
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eSIM対応 |
○ |
○ |
○ |
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ゼロトラスト |
○ |
○ |
○(Day1から組み込み) |
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エッジAI実行 |
△(アプリ展開。GPU推論は別途) |
△(限定的) |
○(GPUサーバー〜小型モジュール) |
8.よくあるご質問(FAQ)
導入検討のお客様からよくいただくご質問をまとめました。
■技術仕様・他製品との違いについて
Q HarmonyとChorusの違いは何ですか?どちらを選べばよいですか?
A Harmonyは中〜大規模のプライベート5G展開向けの5Gコアソフトウェアです。既存のWi-Fiアクセスポイントや複数ベンダーの無線機器をそのまま活用しながら、5G・Wi-Fi・有線を一元管理したい場合に適しています。一方、Chorusは5Gアクセスポイントにコアが内蔵された小〜中規模向けの製品で、サイトあたり1〜10台程度の小さな現場への迅速な展開に向いています。まずは接続するデバイス数と既存インフラの有無でご判断ください。
Q 既存のWi-Fiネットワークはそのまま使えますか?機器の入れ替えは必要ですか?
A はい、既存のWi-Fiアクセスポイントをそのまま活用できます。Harmonyはメーカーを問わず既存AP(A社・B社・D社など)を統合管理する設計になっており、機器の入れ替えは原則不要です。5G Small Cellを追加するだけで、5GとWi-Fiを同一のダッシュボードで管理できます。
Q クラウド設置とオンプレミス設置の違いは何ですか?どちらが推奨ですか?
A クラウド設置はATAYAが提供するクラウド上にHarmonyを配置する形態で、初期サーバー費用が不要で迅速に導入できます。オンプレミス設置はお客様のデータセンターや工場内のサーバーに配置する形態で、インターネット接続に依存せず、データを外部に出したくない環境に適しています。どちらの場合もゼロトラストセキュリティや管理機能は同等ですので、データの扱い方針やIT運用体制に応じてお選びください。
Q クラスタあたり最大10,000クライアントとありますが、それ以上の規模にも対応できますか?
A 1クラスタあたり最大10,000クライアントに対応していますが、クラスタを複数構成することでさらに大規模な環境にも対応可能です。製造ラインの規模や将来の拡張計画に応じた構成をご提案しますので、まずはデバイス数の見込みをお知らせください。
Q 遅延がデータプレーン<100nsとありますが、AGVやロボット制御に十分な性能ですか?
A はい、十分な性能です。AGVや産業用ロボットのリアルタイム制御に求められる遅延は一般的に1〜10ms程度ですが、Harmonyのデータプレーンは<100ns(ナノ秒)という極めて低い遅延を実現しています。コントロールプレーンも<1msで動作するため、精密な動作制御が必要な産業用途にも安心してご利用いただけます。
Q ローカル5Gの周波数帯(バンド)はどこに対応していますか?
A Harmonyは特定の周波数帯に依存しないRAN非依存(Radio Agnostic)の設計です。日本のローカル5Gで使用される4.7GHz帯(Sub-6)および28GHz帯(ミリ波)のいずれにも対応した無線機器と組み合わせて使用できます。対応する無線機器については丸文担当営業までお問い合わせください。
■eSIM・AI機能(新機能)について
Q eSIMとは何ですか?従来のSIMカードと何が違いますか?
A eSIM(Embedded SIM)は端末に組み込まれた書き換え可能なSIMです。従来の物理SIMカードと異なり、プロファイル(通信事業者の設定情報)をリモートで書き込み・切り替えができます。現場でのSIM差し替え作業が不要になり、新しいデバイスの追加や既存デバイスの設定変更をクラウドから一括で行えるため、大量のIoTデバイスを管理する製造・物流現場での運用負荷を大幅に削減できます。
Q eSIMに対応しているのはiPhoneだけですか?工場内のIoTデバイスやスキャナーでも使えますか?
A 今回の対応はiOS 16以降のiOS端末(iPhone 16シリーズ等)が対象です。工場内のIoTデバイスやスキャナーについては、各デバイスがeSIM(eUICC)を搭載しているかどうかによって異なります。物理SIMによる接続は従来通り引き続きサポートしていますので、eSIM非対応のデバイスもそのままご利用いただけます。対象デバイスの詳細はお気軽にご相談ください。
Q AIアシスタントは日本語で使えますか?専門知識がなくても使いこなせますか?
A ATAYAのAIアシスタントはチャット形式で操作でき、ネットワーク設定・トラブルシューティング・分析レポートの取得といった作業を自然言語でガイドします。5Gの専門知識がない現場のIT担当者でも直感的に操作できる設計です。日本語対応については現在対応を進めておりますので、最新の対応状況は丸文担当営業までお問い合わせください。
Q AIによる予測保全は具体的にどのような障害を検知できますか?
A 機械学習アルゴリズムがネットワークのトラフィックパターン・デバイスの接続状態・電波強度・遅延の変動などを継続的に監視します。過去のデータと比較して異常を検知した場合、管理者にアラートを通知するとともに、推奨対処方法を提示します。想定される検知例としては、アクセスポイントの異常負荷、特定デバイスの接続不安定、不正アクセスの試みなどが挙げられます。
Q AIアシスタントやeSIMは追加費用がかかりますか?
A AIアシスタント機能はHarmonyのライセンスに含まれており、追加費用はかかりません。eSIM機能についてはeSIMプロファイルの管理プラットフォーム(Thales社SM-DP+連携)の利用に別途費用が発生する場合があります。詳細な費用については丸文担当営業までお問い合わせください。
Q Ataya Edgeとの違いは何ですか?Harmonyから将来的にEdgeに移行できますか?
A Ataya EdgeはHarmonyを上位に組み合わせた、GPUベースのエッジAI処理を現地で実行するための統合プラットフォームです。ビジョンAIや自律ロボット制御など、より高度なAIワークロードを現場で即時処理したい場合に適しています。HarmonyはAtaya Edgeのオンプレミス管理基盤として機能するため、将来的にEdgeを追加する形での段階的な拡張が可能です。Ataya Edgeの詳細については別途資料をご用意しています。
9.お問い合わせ
本製品に関するご質問・導入のご相談・デモのご依頼は、丸文株式会社の担当営業までお気軽にお問い合わせください。