はじめてのカーボンニュートラル 〜未来をつなぐ持続可能な社会への第一歩〜
「カーボンニュートラル」の基本知識やメリットを、当社の具体的な取り組み事例を交えながらわかりやすく解説しています。企業の成長と環境保全を両立するヒントがここに!未来を切り拓くアイデアに満ちた内容で、持続可能な社会への一歩を一緒に踏み出しませんか?
カーボンニュートラルって何?
カーボンニュートラルとは、現在排出されている温室効果ガス(GHG)を削減、吸収、または除去することで、実質的に「ゼロ」の状態を目指す取り組みです。ただし、完全に排出を「ゼロ」にするわけではありません。「ゼロ」にできなかった分は、同等量を吸収または除去することで、全体としての排出量を「実質ゼロ」にすることを意味します。
現在、日本を含む世界の120を超える国と地域が、2050年までに「カーボンニュートラル」を達成することを目標に掲げています。特に日本では、東証のプライム市場でTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づく情報開示が義務化されています。この開示対象には、サプライチェーン排出量も含まれており、影響は中小企業にも及ぶ可能性があります。そのため、企業はカーボンニュートラルの取り組みを無視できない状況になってきています。さらに多くの企業にとっては、利益(事業活動)の拡大を図りながら温室効果ガス(GHG)の削減に取り組む必要があり、これらの両立は想像以上に困難な課題となっています。
ここでは、当社の気候変動への取り組みを通じて、カーボンニュートラルとは何かについて簡単にご紹介します。
基本用語を理解しよう
これだけは覚えておこう
- 温室効果ガス(GHG)
地球を暖かくする原因となるガスで、二酸化炭素(CO2)やメタン、フロンなどが含まれる。 - グリーン電力
再生可能エネルギー(例:太陽光や風力)を利用して発電された環境にやさしい電力。 - カーボンニュートラル
「温室効果ガス(GHG)の排出をゼロにすること」ではなく、排出された分を森林や環境保護活動で相殺してバランスを取ること。 - カーボンオフセット
企業努力では減らせないCO2の排出分を、他の環境保護活動(例:植林保護)に投資することで相殺する仕組み。 - カーボンクレジット
削減したCO2の量を「証明書」に変え、それを企業間に売買できる仕組み。
この意味わかるかな?
温室効果ガス(GHG)の排出量を減らすために、オフィスの電力をグリーン電力に切り替えた。しかし、それだけでは削減しきれない部分があったため、カーボンクレジットを購入してカーボンオフセットを行い、最終的にカーボンニュートラルを達成した。
2050年へカーボンニュートラルに向けたロードマップ
カーボンニュートラルに向けた取り組み
当社では気候変動への取組みとして、2030年までに温室効果ガス(GHG)の排出量を50%削減(2019年度比)、2050年にカーボンニュートラルの達成を目標としています。
カーボンオフセットへの取り組みには「知って」「減らして」「オフセット」の3つの段階かがあります。当社では現在、CO2排出の把握(Step1)と削減(Step2)に重点を置いて取り組んでおります。Step3(オフセット)については、さらなるCO2削減の進展を見据えた上で、将来的に持続可能な社会の実現に向けた施策を進めるステップとして検討中です。
ここからは各Stepごとの取り組みをご紹介します。
Step1:CO2総排出量を算定(知って)
自社のCO2排出量を「計測・把握」
- 当社では気候変動への取組みを評価するため、Scope1~3の温室効果ガス排出量を指標としています。
- Scope1:自社が直接排出するCO2(例:社用車のガソリン)
- Scope2:購入した電気・熱の使用による間接なCO2の排出(例:事務所の電気)
- Scope3:サプライチェーン全体(取引先や顧客)の排出(例:製品の配送、使用、廃棄)
Step2:CO2排出削減の取り組み(減らして)
自社での削減努力を行う
- 当社では環境保全の取組みとして、省資源、省エネルギー、廃棄物の削減など推進しています。
Step3:カーボンオフセットの実施(オフセット)
算定排出量に合わせて、カーボンクレジットによる無効化(カーボンオフセット)を実施する
- カーボンオフセットってなに?
カーボンオフセットとは、日常生活や経済活動において避けられないCO2などの温室効果ガス(GHG)の排出に対し、まず排出削減の努力に取り組んだ上で、削減しきれない分を埋め合わせる仕組みや考え方です。その埋め合わせは同等量のCO2などの温室効果ガス(GHG)を削減する活動に投資することで行われます。
カーボンニュートラルに取り組む3つのメリット
メリット①:コスト削減
自社の温室効果ガス(GHG)排出量を把握することは、エネルギーコストの「見える化」を実現し、省エネを推進する原動力となります。さらに、省エネの取り組みは、結果的にエネルギー消費におけるコスト削減にもつながります。
- LED照明への切り替え:消費電力を抑え年間の電気代を削減
- エコカー(EV・ハイブリッド車)の導入:燃料費を削減
- テレワーク推進:冷暖房や照明の使用を抑え、年間の電気代を削減
メリット②:新たなビジネスチャンスの獲得
カーボンニュートラル実現に向けて取り組むことは、企業の中でも新たな知見や発想を生むきっかけとなります。現在、深刻化する地球環境問題を背景に、カーボンニュートラルを意識した商品・アイデアが高く評価されています。環境保護を慈善事業ととらえることは、もはや時代遅れです。環境保護を経済活動の一環として位置づけ、新たなビジネスチャンスを追求する視点が不可欠です。
- 新規パートナーシップの形成:環境配慮型サプライヤーや企業と連携し、共同で持続可能な製品を開発
- 環境配慮型製品の開発:グリーン製品の開発し、環境意識の高い顧客層へ販売
- 環境教育や研修事業:自社の取り組みをベースに、環境意識向上のための教育プログラムを提供
メリット③:企業価値向上
現在、カーボンニュートラルを意識し、企業が地球環境に配慮した活動を行っているかどうかが、非常に重要視されています。そのため、カーボンニュートラルへの取り組みは、ステークホルダーからの信頼を得るだけでなく、企業としての評価向上にもつながると期待されています。
- ステークホルダーからの信頼獲得:環境対応型の経営方針を発表し、投資家や取引先からの支持を拡大
- 優秀な人材の採用・定着:持続可能な社会実現に貢献する企業としての認知度向上で、環境意識の高い若手優秀人材を採用
- 持続可能なサプライチェーンの構築:サプライチェーン全体でカーボンニュートラルを推進し、取引先や顧客から高評価を獲得
カーボンニュートラル社会の実現へ
丸文のメッセージ(カーボンニュートラルへの想い)
「未来」をつなぐ、「技術」で繋ぐ。そんな想いを胸に、約3,000社のお客様に先端エレクトロニクス製品をお届しています。
1844年(弘化元年)の創業以来培ってきた歴史を大切にしながら、これからも持続可能(サスティナブル)な社会の実現に寄与する企業であり続けます。お客様と共にカーボンニュートラル社会への第一歩を踏み出すために、企業の気候変動対策、ESG推進を支援する「カーボンオフセット支援SaaSソリューション」をご提案します。
カーボンオフセットでカーボンニュートラルを実現しよう!!