ラテンアメリカ最大のECサイトはいかにして『止まらない物流』を実現したか？— ZPEのLTE活用と自動化事例 —

デジタル経済における稼働時間の確保

ラテンアメリカ最大のEコマースおよびオンライン決済プラットフォームであるMercado Livre社が、200以上の分散型ロケーション全体で稼働時間をいかに確保しているかをご紹介します。ZPE SystemsのNodegridプラットフォームを活用することで、災害の影響を軽減し、運用を自動化し、24時間365日の事業継続性を維持する戦略的な能力を実現しました。

LTEフェイルオーバー、クラウド管理、自動化を組み合わせたZPEのアウトオブバンド技術を活用し、重要サービスをオンラインに維持し、毎日数百万件の取引を支える彼らの取り組みをご紹介します。

多くのEコマース企業と同様、Mercado Livre社の成功は24時間365日のオンライン稼働に依存しています。わずかな停止でも、数百万の顧客、販売者、配送業務に波及する可能性があります。

接続の喪失は出荷の遅延、支払いの停滞、ひいてはラテンアメリカ最大のEコマースプラットフォームへの信頼低下を招きます。同社にとってITの稼働時間はビジネスモデル全体の基盤なのです。

この課題に対処するため、同社のITチームは標準的な接続性・ネットワーク管理を超える手段を必要としていました。200以上の分散サイトにスケーリング可能な、耐障害性のあるアウトオブバンドアクセス、信頼性の高いフェイルオーバー、集中管理が求められたのです。ZPE SystemsのNodegridプラットフォームを採用することで、ダウンタイムに対する防護策を獲得すると同時にデプロイを簡素化し、現地への出張を削減し、一分一秒が重要な局面でも安心感をもたらす強力なツールキットを手に入れました。

課題

ブラジルおよびラテンアメリカ全域に200以上の遠隔拠点と中央拠点を展開するMercado Livre社は、以下の重大な運用上の課題を克服する必要がありました：

• 接続障害のリスク： どの拠点でもインターネット障害が発生すれば、業務が完全に停止するリスクがありました。これにより、接続が復旧するまで決済サービス、物流、アプリケーションが機能停止に陥る可能性がありました。
• データセンターの中断： 中核データセンターでは、接続障害が発生すると注文管理システムや在庫管理システムが遮断される危険性がありました。
• 現地対応への依存： ITスタッフが配置されているのは全拠点の4分の1のみです。大半の拠点では非技術スタッフに頼るか、高額な技術者の現地派遣（トラックロール）を行ってトラブルシューティングをする必要がありました。
• 誤りの許されない環境： 適切なツールやロールバック機能がないため、コアスイッチやルーターの単一設定ミスでも復旧に24時間以上を要する可能性がありました。
• 拡大する規模： 数百の配送センターと物流ハブが拡大する中、IT部門は集中管理による可視性、バックアップ、迅速な展開能力を必要としていました。

ある実際の事例がその重要性を浮き彫りにしました。ある拠点のインターネット回線が故障した際、その日の荷物の発送が危ぶまれたのです。迅速な復旧手段がなければ、SLA違反と収益損失が差し迫っていました。

しかし幸い、Mercado Livre社にはZPE Systemsがありました。

ソリューション

Mercado Livre社はZPE SystemsのNodegridデバイスとZPE Cloudを導入しました。これにより、耐障害性のある接続性、集中管理、迅速な復旧機能が実現されました。

Mercado Livre社のソリューションには以下が含まれます：

• アウトオブバンドアクセス用LTE： デュアルSIM 4G/5Gモデムが、災害時でもデバイス管理やアプリアクセスを維持するための信頼性の高いバックアップ接続を提供します。
• LTE経由のセキュアIPsec： プライマリリンクがダウンしても、重要なデータセンター接続を維持します。
• ZPE Cloud： SSOとTACACS+認証による集中管理で、分散型ITチームのセキュアなアクセスと制御を簡素化します。
• ゼロタッチプロビジョニング： 各サイトが新規Nodegridデバイスを直接セットアップでき、導入あたり最大6時間を節約します。
• リモートでの救済と復旧： 影響を受けた場所のサービスを復旧するため、遠隔ITチームがZPE Cloudセッションを開始可能。設定ミスによるリンク障害が数日ではなく24時間以内に復旧できた事例では、即座にその有用性が実証されました。
• 組み込みサービス： カメラやゲスト接続向けDHCP、モバイルネットワークの健全性監視、ZabbixとのSNMP/syslog連携によるリアルタイム可視化、設定保証のためのZPE Cloudバックアップ。
• マルチベンダー対応： Nodegridはイーサネットおよびシリアル接続を介し、Cisco、Juniperをはじめとする多様なベンダーのデバイスを管理します。

インターネット接続が途絶えたサイトにおいても、Nodegridソリューションはダウンタイムなく業務と事業運営を維持することができました。

「現場の全員が『こんなことが可能なのか？』と驚いていました。内蔵のLTEが自動的に切り替わり、配送業務は通常通り継続されました。この1回の障害だけでZPEソリューションの費用は回収でき、今ではダウンタイムなしで運用を維持するための頼れる手段となっています。」

– エヴァンドロ・ソアレス・コレイア・ジュニア
IT管理者、Mercado Livre社

成果とメリット

Nodegridを標準化することで、Mercado Livre社はIT運用を競争優位性へと転換しました。主なメリットは以下の通りです：

主な成果：

• 事業継続性： 主要インターネット回線が全て切断されても、出荷と決済は継続。LTEとIPsecが基幹アプリケーションを維持します。
• ダウンタイム削減： LTE経由のリモートOOBアクセスにより、設定ミスやリンク障害発生時、現地対応を数日待つことなく即時復旧が可能になりました。
• 運用効率化： デプロイ1回あたり最大6時間の削減、技術者の現地派遣を50%削減し、ITスタッフの反復的な現地訪問を不要にしました。
• 信頼性の向上： SNMP監視、syslog、ZPE Cloudバックアップにより、障害や人的ミスから保護。最終正常構成への即時自動復元が可能です。
• 拡張性のある運用： ZPE Cloudで数百サイトが安全に管理され、新規物流センターへのNodegrid導入が既に計画されています。
• 即座にROIを実証： 配送・決済・顧客信頼を損なう重大インシデントを回避しました。

今後の展望

Mercado Livre社は、Nodegridの導入をさらに多くの物流拠点やオフィスに拡大する計画です。このソリューションは、同社のマーケットプレイス、決済、配送サービスの稼働時間を維持する上で極めて重要です。ZPE Cloudによる管理の統一により、同社はEコマースとフィンテックの常時稼働要件を満たしつつ、安全にスケールアップできることを保証しています。

ZPE Systemsが、貴組織が同様の運用上の俊敏性と回復力を実現するお手伝いをいたします。

「ZPEには何度も救われました。スイッチの故障であれサイト全体の停止であれ、NodegridがあればIT担当者が現場に到着するのを待たずに業務を継続できます」

– Evandro Soares Correia Jr.
Mercado Livre社 IT管理者

Mercado Livre社について
Mercado Livre社はアルゼンチンとブラジルに本社を置く、ラテンアメリカを代表するEコマース・フィンテックプラットフォームです。
1999年に設立され、オンラインマーケットプレイス、決済、物流、金融サービスを通じて1億4800万人以上のユーザーにサービスを提供し、地域のデジタル経済を支えています。
※本稿はZPESystems社記事「Keeping Latin America’s Largest E-Commerce Platform Online with ZPE’s Out-of-Band Management」を翻訳したものです。
※本記事の無断転載を禁じます。

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