金属および樹脂に対するFIPG塗布前処理/ 自動車業界
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金属でも高速処理が可能!!
金属の場合、処理能力の低い大気圧プラズマだと、表面に付着した油分を完全に除去できない、もしくは除去できたとしてもスピードが遅く、タクトが合わないという問題が発生します。
FUJI製大気圧プラズマは世界最高レベルの処理能力という特徴を活かし、アルミニウムをはじめとした金属材料へのFIPG塗布前処理の導入が進んでいます。また、長い照射距離でもプラズマ効果を出せるという特徴もありますので、複雑形状の製品でも処理が可能です。
ガスケットの動向
液状ガスケット(FIPG)は、固形ガスケットと比較し少量の塗布量で高いシール効果を発揮します。また、どのような形状の製品にも使用が可能で製造コストを削減できます。
【FIPGが導入される理由】
•製品形状を問わず塗布、封止ができる
•塗布機やロボットを利用し自動化できる
•ボルトでの強固な締結が不要で管理が容易になる
•弾性があるため、部品の公差や凹凸を吸収できる
•耐久性に優れる
車載用ECUの電子制御機器を封止するケースは、アルミダイカストや耐候性のある樹脂材が多く、塗布面には有機溶剤洗浄、ブラスト処理など液状ガスケットとの密着性を向上させる前処理が必要です。
アルミダイカストにおけるプラズマ効果
アルミダイカストなのど金属材用の表面に付着している油分などの有機汚れに対して、Tough Plasmaによる洗浄が有効です。
プラズマ未処理で凝集破壊率が低いアルミダイカストでも、Tough Plasmaで前処理をすれば凝集破壊率を各段にアップさせることができます。
また、自動車の大事な部位に使用されるアルミダイカストは凝集破壊率100%を要件として求められることもありますが、そのような要件に対してもTough Plasmaによるプラズマ前処理が有効です。
導入事例/ ECU、インバーター
ECUやインバーターのケース/カバーと液状ガスケット(FIPG)の密着力向上の事例です。
接着剤塗布の前処理は余計なコストをかけたくないので、導入しなくてよいのであれば導入したくないというのがお客様の実情ですが、下記の事情があって導入が進んでおります。
【導入理由】
1. 検証の際には表面状態の良いサンプルで接着試験を行い問題なかったが、量産現場で粗悪な母材が出てきて接着不良が発生した。それをランニングチェンジして工程改善を行う必要があった。
2. エンドユーザー様からFIPG塗布の前にプラズマ処理を行うよう指定された。
3. エンドユーザー様の接着に対する要件が厳しくなり、凝集破壊率100%を求められた。
4. エンドユーザー様の接着に対する要件が厳しくなり、FIPG塗布前に接触角もしくは濡れ指数が指定されるようになった。
5. 固形ガスケットから液状ガスケットへ切り替える際、品質向上の為にプラズマ処理を前提に進めたい。
以上の背景より、本市場ははじめから導入の必要性を感じていたというよりも、導入せざるを得なくなったケースが多いのが現状です。
導入事例/ Motor Control Unit(MCU)
Motor Control Unit(MCU)のケースと接着剤(FIPG)の接着力向上の事例です。
MCUのケースとカバーをFIPGで接着する際、気密性を向上させるため、ケース側にプラズマ処理を行いFIPGを塗布しています。