電子回路における魔法の数字(周波数)
そもそも周波数って何?
周波数(Frequency)とは、簡単に言うと「1秒間に繰り返される波(振動)の数」のことです。単位には「Hz(ヘルツ)」が使われます。
たとえば、1秒間に波が1回繰り返されれば「1Hz」、1秒間に1000回繰り返されれば「1000Hz(1kHz)」となります。私たちの心臓の鼓動(心拍数)が1分間に60回だとすると、1秒間に1回なので「1Hzの周波数」と言い換えることもできます。
周期と周波数の関係(計算式)
周波数と「周期(1回の波にかかる時間)」は反比例の関係にあります。これを数式で表すと以下のようになります。
f = 1/T(f: 周波数 [Hz]、T: 周期 [秒])
波の幅(T)が縮むほど、1秒間の波の数(f)は増加する ⇒ 周波数が高くなる
下記例で1秒間に1000回の波⇒1000Hz
身近な周波数の例
私たちの身の回り(身近)に存在する周波数の例をご紹介します。
- 家庭用コンセント(交流電源): 50Hz(東日本)または 60Hz(西日本)
- 人間の耳に聞こえる音: 約20Hz ~ 20,000Hz(20kHz)
- FMラジオ: 76MHz ~ 95MHz(1MHz = 100万Hz)
- Wi-Fi(無線LAN): 2.4GHz または 5GHz(1GHz = 10億Hz)
このように、音や電波、電気など、波の性質を持つものはすべて周波数で表すことができます。
電子回路における周波数の役割
さて、私たちの身近には電子機器が多く存在しており、生活に欠かせない存在となっております。その電子機器に組み込まれている電子回路にも周波数は重要な役割を担っており、なくてはならない要素の一つであります。
例えばマイコンを動かすのも周波数クロックが必要になります。
様々な用途によって周波数クロックは異なりますが、なぜその周波数が必要なのでしょうか??
まずはマイコンで良く使われるRTC、Main、UART、USB、PCIeについてはどのような周波数が使われているのでしょうか?それぞれの周波数には「意味がある」のでご紹介します。
RTC(時計)クロック
RTC(時計)クロックの代表的な周波数は、32.768KHz、です。2の15乗なので、2で割り続けると1になり、1Hz=1秒で正確な計時が可能になります。
メインシステムCPUクロック
メインクロックにはキリの良い周波数が使われます。例えば、4M、8M、16M、20M、24M、などこれはマイコン内部の計算が容易になり制御がシンプルになるためです。またPLLにて逓倍させて高速駆動させるベースクロックにもなります。
UART(シリアル通信)クロック
シリアル通信用クロックは、中途半端なキリの悪い周波数が多いです。
なぜか、それはシリアル通信の標準規格9600bps、115200bps、を誤差0%で駆動させるために周波数を割り切れるように設定しているからです。
USB/LAN クロック
USB・LANの基準周波数は外部規格で決まっており、その基準周波数を供給する必要があります。USBであれば、48MHz。(内部PLLで逓倍するICもあり、12MHzや16MHz、24MHz、といった場合もあります)LANであれば、25MHz/50MHz。
PCIeクロック
PCI Expressは、世代別に周波数が違いますが、レファレンスクロックはほとんどが100MHz、もしくは125MHzが一般的です。レファレンスクロックをPLLにて逓倍して高周波を出力します。
目的別/最適クロック周波数マトリックス
今まで紹介した周波数をまとめるとこんな感じです。
一見バラバラに見える周波数ですが、それぞれが「時間」「処理」「通信」「接続」という異なる指令を果たすための最適な数学的解になるのです。
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さて、今まで紹介した周波数にて、水晶クロック製品を用いられることが多々あります。これは水晶クロックが非常に高精度で安定したデバイスであるためです。
ご検討の際はぜひご覧ください!