商品基礎情報
パワーモジュールの特長
マイクロホンには、外部成極型(LEMOタイプ)と成極済み(BNCタイプ)があります。データ収録装置に定電流供給機能をもった製品が増えており、成極済みマイクロホンであれば、データ収録装置に直接接続ができますが、電源供給機能がない装置に接続するためには、パワーモジュールが必要になります。
外部成極型は200Vの印加電圧の供給が必要なため、パワーモジュールが必要となります。
またパワーモジュールにはゲイン機能を持った製品もあり、出力信号を増幅または減衰されることも可能です。パワーモジュール自体を駆動される電源はAC電源を使用しますが、多くの製品で乾電池駆動にも対応しています。乾電池で駆動されることでAC電源からくるノイズを除去することができます。
※注意事項
使用する環境によっては、パワーモジュール自体を駆動されるためのAC100Vの電源からノイズが乗る可能性があります。使用する電源環境によっては、乾電池駆動が可能なモデルを選択いただく必要があります。
各パワーモジュールの仕様
型番 | 12AD | 12AR | 12AK | 12AA | 12AG | 12AD |
接続マイクロホンタイプ | 外部成極型(LEMOタイプ) | |||||
チャンネル数 | 1ch | 2ch | 1ch | 2ch | 8ch | 4ch |
ゲイン機能 | なし | 0dB, +10dB, +20dB, +30dB, +40dB, +50dB |
-20dB, 0dB, +20dB, +40dB | 0dB, +10dB, +20dB, +30dB, +40dB, +50dB |
なし | |
周波数特性 | 0.05Hz~200kHz | 3.5Hz~200kHz | 0.05Hz~200kHz | |||
分極への供給 | 0Vもくしは200V(0Vに設定することで成極済みマイクロホンにも使用可能) | |||||
プリアンプへの供給 | ±15V | 28Vもしくは120V | ±15V | |||
入力コネクタ | LEMO 7ピン 1Bコネクタ | |||||
出力コネクタ | BNC | |||||
乾電池駆動 | 対応 | 非対応 |
型番 | 12AQ | 12AL | 12AX | 12HF | 12HM | 12AB |
接続マイクロホンタイプ | 外部成極型(LEMOタイプ), 成極済みマイクロホン(BNCタイプ) |
成極済みマイクロホン(BNCタイプ) | ローノイズマイクロホン (40HF, 40HH,40HT) |
インテンシティマイクロホン | ||
チャンネル数 | 2ch | 1ch | 4ch | 1ch | 10ch | 2ch |
ゲイン機能 | -20dB, -10dB, 0dB, +10dB, +20dB,+30dB, +40dB, +50dB, +60dB, +70dB |
なし | 0dB, +20dB, +40dB | なし | +3dB | なし |
周波数特性 | 2Hz~200kHz | 1Hz~200kHz | 0.05Hz~200kHz | 2Hz~20kHz | 0.05Hz~200kHz | |
分極への供給 | 成極済み: 4mA,28V 外部成極: 0Vもしくは200V |
4mA,28V | 5mA,28V | 200V | 0Vもくしは200V | |
プリアンプへの供給 | ±15Vもしくは±60V | − | ±15V | 28Vもしくは200V | ||
入力コネクタ | LEMO 7ピン 1Bコネクタ, BNC | BNC | LEMO 7ピン EGA 1Bコネクタ | LEMO 12ピン 1Bコネクタ | ||
出力コネクタ | BNC | |||||
乾電池駆動 | 対応 | 非対応 | 対応 | 非対応 | 対応 |
外部成極型マイクロホン向けパワーモジュール
外部成極型マイクロホン向けのパワーモジュールでは、12AKと12AAを推奨します。ゲイン機能を内蔵しており、使い勝手の良いパワーモジュールです。ゲイン機能が不要な場合には、安価な12ADと12ARを選択いただけます。多チャンネル測定の場合には、12ADや12AGをご用意しております。また12AQは、細かいゲイン機能を内蔵しており、外部成極型でも成極済みでも使用することができます。また12AQにはRS232インターフェイスを通じて、PCからのリモートコントロールが可能です。
成極済みマイクロホン向けパワーモジュール
成極済みマイクロホン向けパワーモジュールは、12ALと12AXを推奨しています。12ALは安価で手軽に使用でき、乾電池駆動にも対応しています。12AXは4chタイプになっており、比較的安価に多チャンネル測定のシステムを組むことが可能です。
成極済み対応しているパワーモジュールはマイクロホン以外にもIEPEタイプの加速度センサの電源としても使用できます。
特殊マイクロホン向けパワーモジュール
ローノイズマイクロホン(40HF,40HH,40HT)にも12HFもしくは12HMを使用いただく必要があります。12HFは他のパワーモジュールとは異なり、ローノイズ仕様になっております。ローノイズマイクロホン以外の外部成極型マイクロホンを接続できないよう、入力コネクタが他のパワーモジュールと異なります。
インテンシティマイクロホンには、12ABを使用いただく必要があります。インテンシティマイクロホンの出力を直接接続できるようLEMO 12ピンコネクタを備えており、2つの信号をそれぞれ出力できるようBNCコネクタを2個備えています。
新型パワーモジュール 12BA/12BB
12BAは1ch、12BBは4chのパワーモジュールです。成極済み(CCPタイプ)マイクロホンに電源供給でき、TEDSをサポートしています。マイクロホンからの信号を劣化されることなく、マイクロホンへ電源供給します。本製品はUSBバスパワーで駆動します。PCやUSB電源アダプタ、モバイルバッテリーなどから給電することができます。
またUSBケーブルでPCに接続し、Audio Precision社 APxオーディオアナライザーが接続しているPCに接続すると、TEDS対応のマイクロホンのTEDSデータへアクセス可能です。もしくはソフトウェアGRAS Mic Power Module AppをインストールしたPCに接続いただくと、TEDSデータへアクセスができます。TEDS0.9とTEDS1.0に対応しています。
生産ラインなどでは、このTEDSデータが校正値の代わりとして、使用されるケースがありますが、研究開発の用途では、ピストンホンや音響校正器などを使用して、マイクロホン感度を測定することを推奨いたします。4ch以上のマイクロホンを使用する際には、複数のパワーモジュールを同時に使用できます。