関連商品・技術情報
商品基礎情報
概要
インフィニオンのXENSIV™ 60GHz レーダー ミリ波センサーチップは、AiP(アンテナ・イン・パッケージ)であり、小型なチップにアンテナ部まで集約されています。物体の有無やモーションセンシングのみならず、測距・測角・速度情報の取得が行え、家電やIoT機器に搭載することで付加価値を提供します。
なぜ60GHzなのか?
ミリ波レーダーにはいくつかの周波数帯がありますが、60GHz帯を用いるメリットは以下の通りです。
・チップや基板サイズを小型化できる
アンテナや伝送線路サイズは周波数に依存し、高周波になるほど小型化できます。そのため、24GHz帯と比較しチップや基板を小型にできます。
・広帯域を使用でき、高分解能を実現
60GHz帯は57~64GHzの最大7GHzまで使用でき、24GHz帯の最大200MHz、79GHz帯の最大4GHzと比較して広帯域が使用可能です。最大帯域幅は距離分解能に関係し、広帯域ほど高い分解能を実現できます。
・より多くの国で使用可能
ミリ波レーダーを用いるには各国の電波法認証に適合する必要があります。79GHz帯は国内電波法では民生用途で使用できますが、海外では法により車載用途に限定される国もあり、ミリ波レーダーを搭載した製品を海外で販売できなくなる懸念があります。60GHz帯は各国で民生用途での法規制が進んでおり、より多くの国での活用が見込めます。
ミリ波レーダーラインアップ
BGT60TR13C
BGT60TR13C 外観
- 特長
- 60GHz帯 FMCW方式
- AiP(アンテナ・イン・パッケージ)、送信1ch、受信3ch
- 6.5 x 5.0 x 0.9 mm³の小型パッケージ
- 検知距離範囲:0.2~15m(人検知時)
- 帯域幅:58GHz~63.5GHz
- FoV(HPBW):±45°
- インターフェース:SPI
- 電源:1.8V
BGT60TR13C
BGT60TR13Cは、6mm程度の小型なチップ内に複数の送受信アンテナを内蔵しており、測距はもちろん測角や速度測定が可能です。最大5.5GHzの帯域幅を使用ででき、約3cmの距離分解能を実現します。また、低消費電力モードも搭載しており、5mW未満の平均消費電力にて動作が可能です。
BGT60TR13C ブロック図
BGT60UTR11AIP
BGT60UTR11AIP 外観
- 特長
- 60GHz帯 FMCW方式
- AiP(アンテナ・イン・パッケージ)、送信1ch、受信1ch
- 4.05 x 4.05 x 0.86 mm³の小型パッケージ
- 検知距離範囲:0.2~15m(人検知時)
- 帯域幅:57.4GHz~63GHz
- FoV(HPBW):±60°
- インターフェース:SPI
- 複数チップ同期動作をサポート
- 電源:1.8V
BGT60UTR11AIP
BGT60UTR11AIPは、送受信アンテナを1chずつにすることでより小型なパッケージを実現しています。
FoVが120°(仰角方向)と広く、1台で広範囲の検知が可能です。また複数の消費電力モードをサポートしており、平均消費電流を2mA以下(アイドル状態時)に設定できるためバッテリー駆動製品への搭載に最適です。
BGT60UTR11AIP ブロック図
アプリケーション例
- 人感センサー
- 見守りセンサー
- セキュリティセンサー
- 家電向け人感センサー
- 車両センサー
- パーキングセンサー
- ITS(交通監視システム)
- レベルセンシング
- 河川水位計
- ゴミ箱内容量検知
- バイタルサイン(心拍・呼吸)センサー
- タッチレスセンサー
- ジェスチャセンサー