中小企業のセキュリティ対策、何から始める?「完璧」を目指す前に知るべき対策の優先順位
「サイバー攻撃は対岸の火事」——。もはや、そんな時代ではありません。ランサムウェア攻撃の約半数は、今や中小企業をターゲットにしています。サプライチェーンの一員である貴社が、攻撃の踏み台にされる可能性も十分にあります。
しかし、多くのSMB(中小企業)のご担当者様は、こうお考えではないでしょうか。
「対策の重要性はわかるが、人も予算も限られている…」
「市場にあるセキュリティ製品は高機能・高額で、うちにはオーバースペックだ」
「完璧」な対策を追い求めるあまり、高額なコストや専門知識の壁に阻まれ、結果的に「何もできていない」という空白期間が生まれることこそ、最大のリスクです。
そこで本記事では、限られたリソースの中で「何から手をつけるべきか?」というセキュリティ対策の優先順位を整理し、それをいかに「現実的に」実現するかをご紹介します。
ネットワーク監視サービス Net Predyはこちら
お問い合わせはこちら
まずはここから!セキュリティ対策の優先順位
全ての対策を一度に行うのは不可能です。まずは防御の費用対効果が高い、基本的な領域から固めていくことが重要です。
【優先度:高】入口を固める - 不正なデバイスの侵入防止
社内ネットワークは、いわば自社の「城」です。まず取り組むべきは、城門を固め、許可なき者が侵入するのを防ぐことです。
私物のPCや、管理外のデバイスが社内ネットワークに接続されると、そこがマルウェア感染の入口になる危険性があります。まずは「許可したデバイスしか接続させない」ルールを徹底することが、最も基本的かつ効果的な対策です。
【優先度:中】脆弱性を塞ぐ - ソフトウェアの健全化
次に、城壁の「ほころび」を塞ぐ作業です。ソフトウェアの脆弱性を放置することは、攻撃者に侵入経路を与えることと同義です。
OSや各種ソフトウェアのセキュリティパッチを迅速かつ網羅的に適用する体制は必須です。更新が個人の善意任せになっていないか、管理者が全社の状況を把握し、適用を促せる仕組みが求められます。
【優先度:高(応用)】内部の動きを監視する - 侵入後の被害拡大防止
万が一侵入された後、被害を最小限に食い止めるための対策です。
攻撃者は、一度侵入すると正規のIDを乗っ取り、内部を横移動(ラテラルムーブメント)して被害を拡大させます。特に管理者権限を持つ特権IDの通常とは異なる動き(深夜のログイン、普段アクセスしないサーバーへのアクセス等)を監視することは、この活動を早期に発見するために極めて有効です。
なぜNetPredyはSMBの「現実的な一手」なのか?
NetPredyは、高額で複雑なシステムを導入することなく、前述したセキュリティ対策を「今できること」から始め、段階的に成長させられるソリューションです。
1. 必要な機能だけを選んで、無駄なくスモールスタート
NetPredyは、機能が「モジュール形式」で提供されています。
例えば、まずは最優先の「ネットワークアクセス制御(NAC)」だけを導入し、コストを最小限に抑えてスタートできます。最初から使わない機能にお金を払う必要はありません。
2. 驚くほど手軽な「エージェントレス導入」
優先度の高いNAC機能は、監視対象のPCにソフトウェア(エージェント)をインストールする必要がありません。
ネットワークにNetPredyのセンサー機器を接続するだけで、未許可デバイスの監視と遮断を開始できます。従業員の業務を止めることなく、情シス担当者の負担も最小限で導入が完了します。
3. 会社の成長に合わせて、シームレスに拡張
最初の対策が軌道に乗ったら、次のステップへ無理なく進めます。
「USBメモリの使用を制限したい」「パッチ管理を徹底したい」となれば、必要なIT資産管理モジュール(エージェントベース)を追加。「Active Directoryの監視も始めたい」となれば、ID認証管理モジュールを追加。
このように、企業のフェーズや予算に合わせて、必要な機能を後からシームレスに拡張していくことが可能です。
セキュリティ対策は、一度に頂上を目指す登山ではなく、一歩一歩進む長い道のり(マラソン)に似ています。NetPredyは、SMBの皆様が無理のない一歩を踏み出し、着実にセキュリティレベルを向上させていくための、最も現実的で頼れる「伴走者」です。
「どこから手をつければ…」とお悩みでしたら、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
会社名:丸文株式会社
部署名:アントレプレナ事業本部 イーリスカンパニー
執筆者名:村上 貴哉
執筆者の略歴(職務経歴、保有資格、受賞歴など):
1999年入社。光伝送通信の部品販売業務を経て、2010年よりLTE/5Gモバイル通信、
データセンタや自動車のインフラ構築・運用に関連する商品のマーケティング・営業に携わる。
2022年より新設されたアントレプレナ事業本部にてサービス提供のビジネス創出も担当。