セイコーエプソンMCU(マイコン)：こんな機能があったなら～第1弾 RFC～

セイコーエプソンのMCU(マイコン)には、とても便利な機能が内蔵されています。
16bitMCU(マイコン)にはRFC(R/F変換器)を内蔵しており、RFCは、特にIoTデバイスやウェアラブル機器など、電池で動作し、高精度なセンサー計測が求められる用途で非常に有効な技術です。今回は、その機能についてご紹介いたします。

◆RとFの意味

[R]はResistance、[F]はFrequencyを指しており、つまり、Rssistance(抵抗値)をFrequency(周波数)に変換することを意味します。RFC(R/F変換器)とは、抵抗値を周波数に変換し、その周波数を計測することにより抵抗値を計測する回路です。

◆どうやって抵抗値を周波数に変換するの？

計測したい抵抗器を用いてCR発振回路を構成します。CR発振回路とは、コンデンサ©と抵抗及び発振インバータを組み合わせることで周波数(クロック)を出力する発振回路です。

この抵抗値やコンデンサの容量が変化すると発振周波数も変化します。コンデンサの容量を一定とした場合、発振周波数と抵抗値の関係は以下のようなグラフになります。

◆抵抗値がわかると何がわかるの？

この抵抗器の代わりに抵抗性センサーを用いると、センサーの抵抗値を計測することが可能になります。抵抗性センサーには、温度、湿度などのセンサーが存在しますので、抵抗値を計測することにより、温度、湿度などを計測することができるのです。

◆RFC(R/F変換器)の特長

単位時間当たりのクロック数をカウントして周波数を計測します。計測時間は多少かかりますが、高精度な計測が可能となります。

◆エプソンのRFC(R/F変換器)の特長

①CR発振回路により抵抗を周波数に変換
②タイムベースカウンタと計測カウンタの2つのカウンタを使用して変換
③計測直前に基準発振を行ない、その結果を用いて計測時間を可変することにより変換精度を確保

＜応用事例＞