鉄道無線ネットワーク設計ソリューション
駅構内・地下ホーム・トンネル・走行中の車両内 ― 鉄道現場は、電波設計における「難所」が集中する環境です。近年は旅客向けWi-Fi・4G/5Gに加え、防犯カメラ映像や各種センサーデータなど、鉄道事業者・通信事業者が扱う無線トラフィックは増加の一途をたどっており、プライベート5Gの構築や既存インフラの容量拡張ニーズも高まっています。こうした複雑な環境で、高精度かつ効率的な無線ネットワーク設計を実現するのが Ranplan Professional です。丸文はRanplan Wireless社の日本正規代理店として、鉄道事業者・通信事業者・システムインテグレーターのネットワーク計画を技術面から支援します。
無線伝搬シミュレーション詳細はこちらお問い合わせはこちら
2. Ranplanが鉄道プロジェクトで選ばれる理由
Ranplan Professionalによるトンネル内電波伝搬シミュレーション画面(3Dビュー/2D平面ビュー)
(1) 屋内外を横断する統合HetNetシミュレーション
トンネル・屋外・駅・車両内を一つのツールでシームレスに解析できることが、鉄道設計におけるRanplanの大きな強みです。トンネル内アンテナから屋外へ漏れ出す電波と、屋外基地局からトンネル・車両内へ侵入する電波の双方を高精度な3Dモデルで統合的にシミュレーションします。列車自体を3Dオブジェクトとして配置し、車両による電波の遮蔽・減衰効果を考慮した解析が可能です。
トンネル内(屋内)と沿線(屋外)を一体表示したシミュレーション画面
(2) 複雑な駅舎モデリングの自動化による工数削減
IFC(BIMデータ)やOBJ形式の3D構造物データを直接インポートでき、地下駅舎やプラットフォームなど複雑な構造物を一からモデリングする手間を削減します。インポートした3Dオブジェクトを選択するだけで、対象領域・最適化領域を自動生成する機能により、設計プロセスを大幅に効率化します。
(3) 現場の機器構成を忠実に再現
トンネルや駅構内で標準的に使用される漏洩同軸ケーブルや八木アンテナの敷設状況、スプリッタ・ジャンパー線などの細かなコンポーネント構成を、実際の現場に即した形でモデル化できます。主要通信機器メーカーのコンポーネントデータもクラウドデータベースに登録されており、正確な減衰量・性能を設計に反映できます。
トンネル内の漏洩同軸ケーブル・アンテナ配置を忠実に再現したモデル
(4) 次世代通信規格への柔軟な対応
5G TDD(時分割複信)方式など、新しい無線方式・周波数帯にも対応。ダウンリンク/アップリンク/スペシャルスロットの構成をユースケースに応じて細かくカスタマイズし、スループット・容量を精緻にシミュレーションできるため、将来の通信方式の変化にも柔軟に対応した設計が可能です。
周波数帯・帯域幅・通信方式などを細かく設定できる信号ソース設定画面
(5) 設計ミスを防ぐUI/UXとクラウド連携
フロアレイアウト設計(FLD)画面でのピクトグラム表示により、図面を縮小表示してもアイコンサイズが保たれ、コンポーネントとケーブル接続位置のズレといった設計ミスを防止します。シングルサインオン(SSO)によるクラウド上のデバイスデータベースとの連携で、最新のコンポーネント情報を簡単に取得・反映できます。
(6) 実測データを用いた設計検証とライフサイクル運用への対応
試験列車や計測車両で取得したドライブテストデータをプロジェクトに取り込み、予測値と実測値を比較して伝搬モデルや壁材・車両減衰の設定値をキャリブレーションできます。開通後も、カバレッジやSINR、スループット、ハンドオーバー成功率などの運用KPIを継続的に反映することで、輻輳箇所の原因分析や増設・増強計画の効果予測まで、設計から運用改善までを同一プラットフォーム上で一気通貫にカバーできます。
実測ルート(赤線)に沿った予測値との比較検証画面のイメージ
誤差(実測値-予測値)の統計レポート例。地点ごとの誤差一覧とヒストグラムにより、モデルの精度を定量的に確認できます
3. 海外での取り組み事例(参考)
Ranplanは海外の鉄道通信プロジェクトでも活用されています。一例として、欧州の鉄道業界では老朽化した従来の列車無線システム(GSM-R)に代わる、5Gベースの次世代通信規格「FRMCS(Future Railway Mobile Communication System)」への移行が進められており、高速走行環境・トンネル・駅・線路脇障害物といった複雑な条件下でのネットワーク設計・シミュレーションにRanplanのツールが活用されています。
Note:
FRMCSは国際鉄道連合(UIC)が主導する国際規格で、GSM-Rを採用している欧州域内の鉄道事業者を主な対象としています。日本の鉄道事業者はGSM-Rを採用しておらず、各社が独自のデジタル列車無線を運用しているため、FRMCSの枠組みがそのまま国内に適用されるものではありません。ここでは、Ranplanが海外の次世代鉄道通信プロジェクトで培った技術・知見の一例としてご紹介しています。
4. 適用シーン(国内鉄道・通信事業者向け)
|
シーン |
Ranplanが解決すること |
|
駅構内・地下駅 |
Wi-Fi/4G/5Gによる旅客案内・防犯カメラ・チケッティング等のネットワーク設計 |
|
トンネル区間 |
漏洩同軸ケーブル・アンテナ配置の最適化、信号のリーケージ/イングレス解析 |
|
走行車両内 |
車両による減衰を考慮した屋内外一体型の通信品質シミュレーション |
|
線路脇・沿線 |
安定した無線バックホール設計、基地局配置の最適化 |
|
プライベート5G構築 |
鉄道事業者・通信事業者が共同で構築するネットワークの設計・検証 |
|
保守・運行管理 |
センサーデータ収集など、大容量・低遅延通信を要する用途への対応 |
無線方式別の特性比較
上記のシーン別ニーズに対し、実際の設計で用いる無線方式にはそれぞれ得意分野と留意点があります。現場では単一方式ではなく、トンネル区間はDAS+漏洩同軸ケーブル、駅構内はスモールセル+Wi-Fiというように複数方式を組み合わせたハイブリッド構成が一般的です。Ranplan Professionalは、こうした複数方式が混在する環境も一つのプロジェクト内で統合的に検証できます。
|
技術方式 |
適した用途 |
メリット |
|
DAS |
複数事業者・複数周波数帯が混在する大規模施設 |
柔軟な拡張性、精密な信号分配が可能 |
|
漏洩同軸ケーブル |
長距離トンネル区間 |
均一なカバレッジを実現しやすい |
|
スモールセル |
駅構内・プラットフォームなど高密度エリア |
局所的に高い容量を確保できる |
|
Wi-Fi |
待合室・改札内など旅客エリア |
高スループットでのオフロードに有効 |
6. 推奨製品
Ranplan Professional
トンネル・駅・車両内・沿線を横断する大規模・複雑な鉄道環境の無線ネットワーク設計に対応する、Ranplanの最上位プラットフォームです。
無線伝搬シミュレーション詳細はこちら
お問い合わせ・デモのご案内
鉄道向けネットワーク設計についてのご相談、デモのご依頼は丸文までお気軽にお問い合わせください。