【AI: Computer Vision】eYs3D XINK NANOプラットフォームのご紹介


目次
はじめに:エッジAIの需要の高まり
AI技術の進化に伴い、デバイス単体で高速なAI処理を行う、エッジAIの需要が急速に高まっています。エッジAIは、ネットワーク接続が不安定な環境や、リアルタイム性が求められるアプリケーション、プライバシー保護が必要な場合に、その真価を発揮します。しかし、エッジデバイスへのAI機能の導入には、限られたスペース・電力・コストの中で、十分な処理能力を確保することが課題となっていました。
XINK NANOとは?
今回ご紹介するeYs3D社のXINK NANO は、これらの課題を解決する、AIコンピューティング・プラットフォームです。アプリケーションにこのプラットフォームを組み込むことで、コスト効率に優れたAI機能の搭載が実現します。XINK NANOはコンピュータービジョンに特化しており、AIカメラや産業用機器など幅広いアプリケーションに対応します。ご要望に応じて、こちらのように各種センサーモジュールや筐体を含む形でのご提供も可能です。
XINK NANOの構成
XINK NANOは、従来のXINK V2と共通のeCV5546 Core Board(System on Module、55 x 40 mm)を利用しつつ、小型のIO Boardと組み合わされます。105 x 80 mmという手のひらサイズの基板でありながら、多様なインターフェースと4.6 TOPSのNPU性能を持つ、シングルボード・コンピューターとして提供されます。
eCV5546 Core Board
・eCV5546
- CPU: Arm Quad-Core Cortex-A55@1.8GHz
- MCU: Arm Cortex-M4
- NPU: AI Processor@4.6 TOPS
・Memory: 4GB LPDDR4, 32GB eMMC
IO Board
・Power: 12V DC Jack, USB Type-C PD 2.0 Sink, PoE(Option)
・Display: Micro HDMI
・Ethernet: RJ-45 1G/100Mbps
・USB: USB 3.1 Gen1 Type-C x 2, USB 3.0 Type-A x 2, USB 2.0 OTG Type-C x 1
・MIPI CSI: 1C2D (15 pin) x 1, 1C4D (22 pin) x 2
・Storage: Micro SD card
・Others: IMU, RTC + super capacitor
XINK NANOのデモ動画
デモ構成
このデモでは、USBカメラ (eYs3D社のG100+ Depth Camera) から画像を入力します。カメラの深度情報は使わずに、シングルRGB(YUV) 1280 x 720 pixel(または640 x 640 pixel)として使用しています。なお、映像には歪みがありますが、これはカメラ側の設定によるものです。そして、XINK NANOの処理結果をHDMIモニターから出力します。
デモ概要
1. 姿勢推定・物体検出・セグメンテーション
オープンソースのYOLOv8モデルを使用し、XINK NANOがリアルタイムで人や物の位置を正確に検出します。
これらの技術は、製造ラインや作業現場での動作チェックなど、幅広い分野での活用が期待されます。
・姿勢推定: 人の骨格をリアルタイムで検出し、姿勢を分析します。
・物体検出: 人や物を検知し、その種類を識別します。
・セグメンテーション: 物体の輪郭を切り抜き、背景と分離します。
2. 顔検知・顔認証
AIで人の顔を検知し、簡単な登録を通して、顔認証までを瞬時に行います。
セキュリティシステムや入退室管理など、本人確認が求められる様々な場面で活用が期待されます。
・顔検知: 人の顔を検知します。
・顔登録: 検知した顔を、簡単にユーザー登録できます。
・顔認証: 登録された顔を識別し、認証します。
3. 転倒検知
YOLOv8による人物検出の他、人物追跡や骨格情報の時系列的な変化から、転倒を検知します。
介護施設や高齢者見守りサービスで活用が期待されます。
・転倒検知: 人が倒れたことを検知します。
4. 人物追跡
YOLOv8による人物検出と人物追跡を組み合わせることで、複数の人物の動きを同時に追跡します。
商業施設での顧客動線分析や公共施設での混雑状況の把握など、複数人が混在する多様な環境下での活用が期待されます。
・人物追跡: 複数の人を、それぞれ個別のIDで追跡します。
デモ動画
まとめ
eYs3D社のXINK NANOは、コスト効率に優れた手のひらサイズの、新しいエッジAIプラットフォームです。エッジAIの導入をご検討している方、デモを見てみたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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