セイコーエプソン 電子ペーパー駆動用ドライバー搭載16ビットマイクロコントローラー『S1C17F63』を開発

2019/10/21
商品情報

セイコーエプソン 電子ペーパー駆動用ドライバー搭載16ビットマイクロコントローラー『S1C17F63』を開発

『S1C17F63』(パッケージタイプ:QFP15-100)

表示付きICカードなど小型電子ペーパーを採用したアプリケーションに最適

当社取り扱いメーカであるセイコーエプソン株式会社(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、小型の電子ペーパーディスプレイ駆動に最適なドライバーを内蔵した16ビットマイクロコントローラー『S1C17F63』を開発し、サンプル出荷を開始しました。月産50万個を予定しており、サンプル価格は、パッケージタイプがQFP15-100のもので650円(税別)です。

電子ペーパーディスプレイは、紙のような読みやすさ、柔軟性、表示保持による低消費電力などの特長を持ち、電子書籍やサイネージをはじめ、電子棚札やICカードなど液晶に代わる表示媒体として市場が拡大しています。特にICカード分野では、オンラインバンキングやオンライン決済の普及に伴い被害が増加しているフィッシング詐欺へのセキュリティ対策が急務となっており、ワンタイムパスワード付きカードや一定時間でセキュリティコードが切り替わる動的CVV/CVC※1カードなど表示付きカードが注目を集めています。しかし、折り曲げなど物理的な力による構成部品の破壊や、カード形状では搭載できる電池容量が限られるため電池寿命を確保することが難しいなどの課題を抱えています。

エプソン社は、このような課題を解決するため電子ペーパーディスプレイ駆動に特化したドライバー内蔵のワンチップマイクロコントローラーを開発しました。外付けドライバーを必要としないため部品点数を削減できるだけでなく、内蔵周辺回路の最適化によりチップサイズを縮小し、カード製品の耐久性を向上させます。また、リアルタイムクロック動作モードの消費電流120nA(typ.)と、従来製品※2比、約40%低減に成功しました。これにより電池容量を増やすことなく製品の長寿命化を実現できます。さらに余った電流を表示の書き換えに活用することで、セキュリティコード更新間隔の短縮を可能にし、セキュリティ向上に貢献します。

本製品には、表示ドライバー以外にもFlashメモリ、EEPROM、各種タイマー、A/D変換器、温度センサーなどを搭載しています。内蔵温度センサーは、電子ペーパーディスプレイ特有の温度特性による表示品質影響の補正に活用できるだけでなく、論理緩急機能※3と併用することで水晶振動子の持つ周波数温度ドリフト補正にも応用することができます。パスワードの更新にはカード端末とシステムサーバーの間で同期が必要で、使用環境に左右されない高精度な時間計測がお客様のセキュリティシステム価値を高めます。

※1クレジットカード・デビットカード不正使用を防止するためのコード。
CVC:Card Verification Code(マスターカード)、CVV:Card Verification Value(VISA)
※2 当社従来品S1C17F57比
※3 外付け部品の変更なしに発振周波数偏差を補正する機能

製品について