高速検出・高耐圧リセット機能付き車載用LDO
S-19315/6シリーズは、電源供給/電源電圧監視を1チップ化した車載用電源ICです。No.1クラスの自己低消費電流を実現し、究極の低暗電流化要求に対応可能なICとなります。タイマICのような小さな電流で動作するデバイスに最適です。
低消費電流と高耐圧/高速電圧監視機能により究極の低消費車載用ECUを実現
自動車の多機能化や電装化が進み、車両に搭載されるECUの数はますます増えています。そのため、一つ一つのECUに許容される暗電流は非常に小さくなっています。ECUによっては、暗電流を下げるためにタイマICを使用してシステムの間欠駆動を行う場合がありますが、間欠駆動時の暗電流は、タイマICとそれに電源供給をする電源ICの消費電流の足し算で決まるため、電源ICの自己消費電流が小さければ小さいほど、もともと非常に小さな消費電流のタイマICを最大限に活かすことが可能となります。No.1クラスの自己低消費電流を実現したため、こうした究極の低暗電流化要求に対応することが可能な電源ICです。
エンジンOFF時も動作する電源ICのため「No.1クラスの低消費電流」
駐車時・エンジン停止時にも動作するECUの暗電流削減には、メイン部品(MCUなど)の低消費化に加え、低自己消費電流の電源ICを選択することが欠かせません。
S-19315/6シリーズは、No.1クラスの自己消費電流2.0μA typ.(S-19316シリーズは2.2μA typ.)を実現。暗電流対策に最適な電源ICです。
また、SENSE端子は45V耐圧なので、12Vバッテリの電圧監視に分圧抵抗は不要です。小型パッケージSOT-23-5(2.8 x 2.9mm)なら、回路全体の省面積化にも貢献できます。
「高速検出」「軽負荷時安定出力」で機器の安全性をサポート
●業界No.1クラスの高速検出
S-19315/6シリーズは、監視対象の異常を速やかに検知するために不可欠な高速検出を、業界No.1クラスで実現します。
低電圧を検出した際の動作
・S-19315シリーズ:LDOの出力を停止
・S-19316シリーズ:LDOの出力をキープ
●超軽負荷時でも安定した出力を実現
従来の電源ICでは、軽負荷が原因で電源ICの出力電圧が上昇し、後続機器が壊れてしまうケースがあります。
S-19315/6シリーズは、ほぼ無負荷状態でも出力電圧は常に一定。軽負荷で動作するMCUやセンサ等に対して、安定した電圧を供給できます。
用途に合わせて最適なオプション・シリーズをご提案
●解除電圧・検出電圧を独立で設定可能
S-19315/6シリーズは、3.0 V~11.3V間で、解除電圧・検出電圧のヒステリシス幅を5%〜30%範囲から設定することができます。
●監視対象に合わせてシリーズをご提案
監視したい対象に合わせて、最適なシリーズを選択いただけます。
・S-19315シリーズ:SENSE端子の接続先電圧を監視
監視したい電圧箇所へ接続・監視ができます。入力電圧・出力電圧の上下監視が可能です。
・S-19316シリーズ:内蔵LDOの入力電圧を監視
入力電圧の電圧降下をより素早く検出することができます。
アプリケーション例
主な仕様
製品名 | S-19315シリーズ | S-19316(A)シリーズ | S-19316(B)シリーズ |
<レギュレータ部> | |||
動作入力電圧 | Vin=3.0〜36.0V | ||
出力電流 | 40mA | ||
出力電圧 | Vout=1.0〜5.3V範囲内で 0.1Vステップで選択可能 | Vout=1.8〜5.3V範囲内で0.1Vステップで選択可能 | |
出力電圧精度 | ±2.0%(Tj=-40℃〜+125℃) | ||
<電圧監視部> | |||
検出電圧 | 3.0〜11.3V | ||
動作電圧 | 3.0〜36.0V | 1.8〜36.0V | 2.5〜36.0V |
ヒステリシス幅 | “あり”: 5.0%≦VHYS≦30.0%/”なし”: VHYS=0%(選択可能) | ||
解除遅延時間精度 | − | ±20% | ±20% |
出力形態 | Nchオープンドレイン出力 | Nchオープンドレイン出力 | CMOS出力 |
<全体部> | |||
動作時消費電流 | 2.0µA typ. | 2.2µA typ. | |
LDO OFF時の消費電流 | 0.5µA | − | |
パッケージ | SOT-23-5、SOT-89-5、HTMSOP-8 | ||
車載品質 | PPAP対応可能、AEC-Q100(進行中) |
今回ご紹介の製品の詳細