LED照明器具設計における反射鏡の使用方法について解説
LED照明の性能は、光源だけでなく、周囲の光学設計にも大きな影響を受けます。特に反射器の使い方が重要なポイントです。光の方向性や均一性を最大限に引き出すためのヒントとして、LED照明設計における反射器の役割と、LED COBの性能に与える影響について、わかりやすく解説したブログ記事をご紹介いたします。
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光学 - LED 照明器具の設計では反射鏡はどのように使用されますか? LED COB のパフォーマンスにどのような影響を与えますか?
あらゆる照明アプリケーションにおいて、反射鏡は光源から放射される光を制御するための重要な要素です。たとえば、不要な方向に放射された光を有効な方向へと転換し、光を集中させる役割を果たします。
LED COBアレイはランバート型の光分布(全方向で輝度が変わらない分布)で光を放射するため、120° FWHMより狭いビームを必要とするアプリケーションでは、反射鏡が不可欠です。SSL(Solid-State Lighting, 固体照明)システムで使用される反射鏡の形状として、最も一般的なタイプは放物面、双曲面、および楕円帯状です。これらの形状はそれぞれ、特定の照明パターンに適しています。
図1.LED照明機器で使用される反射鏡
放物面反射鏡は通常、狭いビームパターンを生成し、双曲面反射鏡はより広いビームを作り出します。放物面反射鏡は、白熱灯、CFL(コンパクト蛍光灯)、HID(高輝度放電灯)などの全方向光源に広く使用されます。これらの光源は全方向に光を拡散させるよう設計されており、放物面反射鏡はその光を器具から下方に向ける効果的な手段です。しかし、放物面設計は、作業照明のように一方向の光やグレアを最小限に抑え、均一なビーム拡散を必要とする用途には適していません。
楕円形反射鏡は、光源を楕円の1つの焦点に配置し、もう一方の焦点に光を集中させます。このため、楕円形反射鏡はスポットライトのように、より集中的なビームを作る際に広く使用されています。
双曲面反射鏡は、LEDからの光を凸レンズのように反射して拡散させ、効率を高めながらグレアを低減します。この設計により、拡散器が不要となり、照明器具の効率は最大35%向上します。
リフレクターの性能
パフォーマンスの観点から、反射鏡は 2 つの方法で特徴付けられます。
- ビーム幅:光源から発せられる光の角度分布。
- ビーム効率:光源から発せられる光が特定の角度でビームにどれだけ向けられるか。
照明設計者は、反射鏡の効率をカンデラ/ルーメン (cd/lm) の単位で指定します。カンデラは、1 ルーメン/ステラジアンとして定義される測光の基本単位であり、光源から発せられる光線の光度を数値化します。
カンデラは「測光パワー/立体角」とも定義されます。そのため、反射鏡の効率は、最終的にビームに届くルーメン数と、光源から提供されるルーメン数/立体角の比率として捉えられます。このため、ビーム効率はビームの角度分布に応じて変化します。通常、ビーム効率は 0° の視野角で指定されます。
一般照明で使用される代表的なカテゴリは、スポット、フラッド、ミディアムの3つです。これらのカテゴリは、光源と反射鏡の組み合わせによって生成されるビームの幅によって定義され、最大強度の 50% におけるビームの角度幅によって決まります。この場合も「最大値の半分における全幅」(FWHM) という指標が使用されますが、これはLED のスペクトル分布の強度と波長の関係を表す FWHM とは異なりますので、混同しないでください。
拡散版と LED COB のパフォーマンス
すべての材料はある程度、光が通過したり反射したりする際に、光をさまざまな方向に散乱させます。拡散板は、照明システムにおいて光を散乱させるために特に適した材料です。拡散板は、光をランダムな方向に向けることで、照明を「柔らかく」し、光の分散を広げ、照明源の外観をぼかす効果があります。
ただし、拡散板を使用すると、照明システムのルーメンバジェット(つまり、全体的な明るさ)に影響を与え、結果として効率が低下する場合があります。しかし、特定のアプリケーションでは、照明の見た目や視覚的な魅力が向上するため、このコストは十分に価値があると考える設計者もいます。
まとめ
LED 照器具設計における反射鏡の使用方法とは?
一般照明で使用されるビームパターンは、主にスポット、フラッド、ミディアムの3つに分類されます。これらは、光源と反射鏡の組み合わせによって生成されるビームの幅によって定義されます。LED照明器具に使用される反射鏡の代表的な形状には、放物面、双曲面、楕円帯状があります。用途に応じて、それぞれの形状が適したビーム幅を実現するために選ばれます。
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