商品基礎情報
- PDTracⅡモニタとは何ですか?
- なぜPDTracⅡモニタを購入しなければならないのですか?
- PDTracⅡモニタはどのような装置に使用できますか?
- 標準のPDTracⅡモニタには何が含まれますか?
- 電源の電圧範囲は?
- PDTracⅡモニタはいくつ必要ですか?
- PDTracⅡモニタはコントロールPCとどのように接続しますか?
- 遠隔地からどのような機能が利用できますか?
- リモート連続試験により定期的なフィールド検査の必要性はなくなりますか?
- TracⅡCheckサービスとは何ですか?
- どのようなセンサーが必要ですか?
- 入力センサーの目的は?
- PDTracⅡにはどのような情報が保存されますか?データの保存はどのようなフォーマットですか?
- PDTracⅡにはどのくらいの情報(保存スペース)がありますか?
- PDTracⅡのデータが超過したらどうなりますか?
- 最初にPDTracⅡを設置・運用開始するときに、IRIS社のエンジニアまたはIRIS社から認定を受けた専門家の派遣にて確認と共に測定のベースラインを設定することが重要かつ必要があるのはなぜですか?
- PDTracⅡのデータは誰が分析するのですか?
- PDTracⅡのデータは分析後、Iris社でどのように利用されるのか?
- PDTracⅡを自社の監視ソフトウェア(SCADA)に組み込むことができますか?
- 典型的な測定間隔は?
Q.1 PDTracⅡモニタとは何ですか?
A.1
PDTracⅡモニタは大型モータまたは小中型発電機用の自動、連続オンライン部分放電(PD)のモニタです。
Q.2 なぜPDTracⅡモニタを購入しなければならないのですか?
A.2
PDTracⅡモニタはユーザーの装置の部分放電を連続的に監視し、設定値以上または急速に増加する部分放電を検出すると警報を出します。従って警報が発生するまで巻線の絶縁監視をPDTracⅡに任せておくことが可能になるからです。
Q.3 PDTracⅡモニタはどのような装置に使用できますか?
A.3
PDTracⅡモニタはシングル・エンド設置のモーター(4KV以上)、発電機、開閉器、乾式トランスに使用できます。
Q.4 標準のPDTracⅡモニタには何が含まれますか?
A.4
標準のPDTracⅡモニタのセットには、部分放電を連続的に監視する機能と通信機能としてUSBとLANポートが含まれ、アラーム出力としてドライ接点を1つ有します。またセットにはマニュアルとIRIS社の専用ソフトウェアのインストールCDが含まれます。センサとなるカプラーキットは別途必要です。
Q.5 電源の電圧範囲は?
A.5
動作電圧:100/240 V (92-264 V)
周波数:50/60 Hz (47-63 Hz)
公称入力電圧、115 VACまたは230 VACのどちらかをAC PWR SELスイッチで選択します。詳細はお問合せください。
Q.6 PDTracⅡモニタはいくつ必要ですか?
A.6
PDTracⅡモニタは監視が必要な装置ごとに1台必要です。複数のPDTracⅡをイーサネット接続でハブを介して1台の制御コンピュータでコントロールできます。
Q.7 PDTracⅡモニタはコントロールPCとどのように接続しますか?
A.7
PDTracⅡモニタはLAN(イーサネット(RJ45 CAT5以上))またはUSBでリモートアクセスできます。データの受け渡し詳細についてはお問い合わせください。
Q.8 遠隔地からどのような機能が利用できますか?
A.8
遠隔地からPDLiteProソフトウェアを介して(複数の)PDTracⅡにアクセスできます。PDTracⅡの設定、データのダウンロードしたり、データを見たり、データの履歴を保存したりできます。ソフトウェアで作られるデータベースをeメールで転送し、Iris社に解析依頼することも可能です。
Q.9 リモート連続試験により定期的なフィールド検査の必要性はなくなりますか?
A.9
リモート連続試験により、可搬型装置を用いた定期的なフィールド検査の必要性はなくなりません。しかし、設置場所でPDTracⅡが部分放電を連続的に監視しているので、検査の頻度を少なくすることができます。可搬型装置を用いた検査は、部分放電がユーザーの設定した値を超えてPDTracⅡが警報を発した時だけ行えばよいのです。この時点で巻線の問題を特定するためにTGA-Bで検査します。
Q.10 TracⅡCheckサービスとは何ですか?
A.10
TracⅡCheckはTracⅡのユーザーが利用可能な有償サービスです。TracⅡからデータを収集したり、TracⅡの大まかな状態だけでなく、(線形密度プロット(2Dグラフ)と部分放電トレンドに基づいた)装置内の部分放電のレポートを提供します。
Q.11 どのようなセンサーが必要ですか?
A.11
PDTracⅡモニターはIris社のキャパシティブ・カプラーを用いるように設計されています。(1相ごとに1カプラー、シングルエンド設置)
Q.12 入力センサーの目的は?
A.12
部分放電のトレンドから信頼できる警報を得るためには、測定した部分放電のレベルと特定の動作状態との相関性が必要です。特に測定した部分放電のレベルと巻線の温度、環境湿度と温度との相関性が必要です。さもないとほとんどの場合、部分放電の増加が動作状態の変化によるものなのかあるいは絶縁状態の経年変化によるものなのかを見極めるのが困難になります。PDTracⅡProは、動作状態のトリガーを8つ設定できます。これらを設定し、特定の条件になるとこれらのトリガーはデータのパッケージに保存されます。
Q.13 PDTracⅡにはどのような情報が保存されますか?データの保存はどのようなフォーマットですか?
A.13
PDTracⅡは部分放電を、全体の数(NQNとQm)、線形密度プロット、2Dグラフのフォーマットで1/9日ごとに保存します。トレンド解析用に毎日と毎週の統計値(各相の平均Qm、平均NQN、最大Qm、最大NQN、と装置の運転パラメータ)を読み出します。データはIris社のデータベースフォーマット(.IID)で保存されます。
Q.14 PDTracⅡにはどのくらいの情報(保存スペース)がありますか?
A.14
PDTracⅡは上記のデータを最大2年分保存できます。約2年経過するとPDTracⅡのメモリーが一杯になりますのでそれ以前にデータをPCにダウンロードしてください。状態監視の観点からも半年毎にダウンロードし、データを確認することを推奨します。
Q.15 PDTracⅡのデータが超過したらどうなりますか?
A.15
もし容量が100%を超えても古いデータがダウンロードされていないとメモリー内の古いデータが最新のデータに書き換えられます。
Q.16 最初にPDTracⅡを設置・運用開始するときに、IRIS社のエンジニアまたはIRIS社から認定を受けた専門家の派遣にて確認と共に測定のベースラインを設定することが重要かつ必要があるのはなぜですか?
A.16
装置の巻線に位相分解の部分放電のベースラインを設定することは重要かつ必要があることです。これは弊社の試験運転サービス中に行われます。このベースラインの検査をすることに二つのメリットがあります。ひとつは部分放電のレベルがわかるので、PDTracⅡが連続して測定しなければならない感度の範囲を適切に設定できます。二つ目のメリットは、部分放電の警報レベルをIris社のデータベースのベースラインと比較して設定できることです。これにより不適切なアラームレベルの設定による異常警報や不要なメンテナンスがなくなります。試験運転中に発生した異常な部分放電とその分析が報告されます。
Q.17 PDTracⅡのデータは誰が分析するのですか?
A.17
部分放電の強度(電圧)のみの比較であれば、IRIS社が世界の同クラスの回転機や発電機から集めたデータに基づき、2年毎に更新している比較表(On-line PD Severity Tables)で機器の状況を比較確認することができます。詳細なデータの分析については、Iris社には部分放電の理論に関する世界的な専門家がいます。データをIris社に送り分析できます。また、IRIS社はデータ解析のセミナーを有償にて提供しています。専門家に頼らずご自身で装置のデータ解析ができるようになります。
Q.18 PDTracⅡのデータは分析後、Iris社でどのように利用されるのか?
A.18
データの分析後、装置のステーター巻線状態や部分放電のレベルの情報、そしてPDTracⅡモニターの状態の情報を提供します。部分放電評価レポートはモニターをした部分放電のレベル、ステーターの巻線状態の時間的な傾向や、警報の設定の評価を教えてくれます。
Q.19 PDTracⅡを自社の監視ソフトウェア(SCADA)に組み込むことができますか?
A.19
PDTracⅡはModbusプロトコルまたはオプションのアナログ出力モジュールを介して既存のプラント・モニタリング・システムと通信できます。アナログ出力モジュールではQmあるいはNQNのレベルに比例した標準の4-20mAの信号を送ります。
Q.20 典型的な測定間隔は?
A.20
測定間隔は3時間(最小値)または1日または1週間に設定することができます。
(本文章はIRIS社のホームページから要約したものです。不明な点は原文をご参照下さい。)