商品基礎情報
サイズ・接続部位
仕様
アナログ入力 | |
チャンネル数 | 2 |
帯域幅 | 600 MHz(最大2チャンネル)・300 MHz(最大4チャネル) |
サンプリングレート | 5GSa/s(1チャネル)・1.25GSa/s(4チャネル) |
分解能 | 10ビットおよび18ビットADC(オートブレンディング機能付き) |
最大電圧範囲 | 40 Vpp |
入力インピーダンス | 50 Ω or 1 MΩ |
入力カップリング | AC or DC |
ACカップリングコーナー | 16 kHz into 50 Ω・1.6 Hz into 1 MΩ |
入力電圧ノイズ | 30 nV√Hz at 100 Hz |
入力参照ノイズ | 500 μV RMS |
アナログ出力 | |
チャンネル数 | 4 |
帯域幅 | 500 MHz (± 1 V), 100 MHz (± 5 V) |
サンプリングレート | 1.25 GSa/s |
分解能 | 16-bit |
電圧範囲 | 10 Vpp into 50 Ω |
出力インピーダンス | 50 Ω |
出力カップリング | DC |
Mokuのソフトウェアについて
Mokuシリーズの最大の特長は、ソフトウェアの使いやすさになっています。直感的にソフトを操作することができ、ノンエキスパートの方でも安心して使用することができます。Moku:GoとMoku:Labは入出力のチャンネル数がそれぞれ2つしかありませんが、Moku:Proは入力と出力にそれぞれ4チャンネルずつ、計8チャンネルを接続することが可能となっています。ソフトウェアはWindows もしくは MacOSに対応(Moku:Prokはipadアプリへも対応しています)。また、Python、MATLAB、LabVIEWのAPIにも対応、測定の自動化等リモート環境下でも存分に活用可能です。LIQUID INSTRUMENTSの公式ホームページから、ソフトウェアのデモモードを無償でダウンロードしていただけます。ぜひ一度その使いやすさを実感してみてください。
>>アプリダウンロードはこちら(リキッドインスツルメンツ社のHPに遷移します)
測定機能紹介
Moku:Labは、他のMokuシリーズ同様に14つの計測機能を備えています。
※9種の機能はオプションとなり、別途購入が必要です。オプションとなる計測機能は下記をご参照ください。
標準機能(5種)
オプション機能(9種)
ロジックアナライザ
ロックインアンプ
レーザーロックボックス
フェーズメーター
FIRフィルタビルダー
PIDコントローラ
周波数応答アナライザ
デジタルフィルターボックス
タイム&周波数応答アナライザ
マルチインスツルメントモード
マルチインスツルメントモードを使用することによって、4つの機能を同時に計測することが可能です。信号の生成・表示・処理を1つのデバイスから同時に実行することができます。
下図は本機能を最大限使用した例となります。ファンクションジェネレータで参照信号を生成し、ロックインアンプでノイズに埋もれた微弱な信号を検出・増幅しながら、スペクトラムアナライザで信号の周波数成分を監視します。同時にフェーズメーターで2つの信号の位相差を精密に測定することで、光学部品やRF回路の特性を深く分析できます。
3種類の接続方法
- Wi-Fi
Moku:Lab を既存の WiFi ネットワークに接続するか、独自のワイヤレス ネットワークを作成するように構成します。 - イーサネット
Moku:Lab の 100 Mbps イーサネット ポート経由で有線ネットワークに接続します。WiFi が混雑している環境での優れたオプションです。 - USB
WiFi が制限された環境でも、iPad を介して Moku:Lab を完全に制御できます。
使用例1
高精度極低温変位計測システムの開発
ブルースカイスペクトロスコピー社は、宇宙での遠赤外線分光法に不可欠なレーザーロック技術を開発するため、Moku:Proを活用しました。
従来の技術では、宇宙の過酷な環境には不向きだったレーザーロックの課題に対し、同社はMokuのMoku Cloud Compile機能を用いて、ガスセル基準で動作する独自のロック機構を開発。これにより、広範囲の周波数変調を維持しながら、レーザーを安定させることに成功しました。
MokuのPIDコントローラーとクラウドコンパイルが、レーザーを安定させるためのリアルタイムなフィードバックループの「バックボーン」として機能し、さらにオシロスコープとMokuデジタルフィルターボックスが、デバッグツールとして活用されました。
マルチインスツルメントモードのセットアップが、複数の計測機能を統合する基盤となりました。
使用例2
原子時計の精度を支えるMoku:Pro
コロラド州立大学のChristian Sanner氏のグループは、トラップイオンベースの光原子時計の研究において、その精度を阻害する微小な外部摂動(マイクロモーション)を最小限に抑えるという課題に直面していました。従来の技術では検出が困難だった微小なイオンの動きを正確に測定するため、同グループはMoku:Proを導入しました。
Moku:Proの「タイム&周波数アナライザ」機能は、イオンの残留微動量を正確に測定するために使用されました。これにより、イオンが微小運動によって理想的なトラップの中心からずれていないかをチェックし、適切な補正措置を適用することが可能となりました。さらに、散乱光子の検出とトラップ駆動RF信号のゼロ交差との間の時間間隔を繰り返し測定することで、光子散乱イベントのロックイン検出を実行し、相互相関測定を実装する便利な構成を提供しました。
このように、Mokuのタイム&周波数アナライザの精密な時間解析機能が、原子時計の精度と安定性を維持するための重要な技術を開発する上で不可欠な役割を果たしています。

