はじめての電源(2/2)


リニアレギュレータ
リニアレギュレータとは?
- リニアレギュレータはインダクタを使用せずに、入力電圧を出力電圧へ電圧変換します。
- IC内部のトランジスタを使用して動作します。
- 出力電力の範囲は、1[W]以下の範囲をターゲットとしています。
どのような負荷に接続されるか?
- リニアレギュレータの出力電圧はゆらぎ(リップルノイズ)を抑えたICが多いため、電源ノイズを気にする部分に使用します。
- アプリケーションとしては、アナログ回路(ADコンバータ、DAコンバータ)、デジタル回路(SerDes、FPGA、DSP)などに使用されます。


リニアレギュレータ概略回路図
IC内部に入っている抵抗値を変化させて、出力電圧を一定に保っています。一般的にこの抵抗の役割をトランジスタが担っています。
発熱について
・発熱(損失)は (Vin-Vout) x Ioutの式で確認できます。
・Vin=5[V]、Vout=2.5[V]、Iout=1[A]の時、上記の式から
(5-2.5) x 1=2.5[W]の電力を抵抗で熱として消費します。
スイッチングレギュレータ
スイッチングレギュレータとは?
- スイッチングレギュレータは、スイッチをON/OFFさせてトランス、インダクタ、コンデンサを使用して、入力電圧を出力電圧へ電圧変換します。
- スイッチングレギュレータには、非絶縁、絶縁があります。
- 出力電力の範囲は、1[W]以上の範囲をターゲットとしています。
どのような負荷に接続されるか?
- スイッチングレギュレータは、入出力電圧差が大きくても効率よく動作するため、リニアレギュレータの様に特定の制約事項のない電源として使用します。
- アプリケーションとしては全ての製品になります。


降圧スイッチングレギュレータ概略回路図
非絶縁制御トポロジの種類
非絶縁制御トポロジとして、入出力電圧の関係から主に4種類に分類できます。




製品の代表的である DC/DCコントローラ、DC/DCコンバータ、DC/DCモジュールについて説明します。
DC/DCコントローラとは?
IC内部にはゲートドライブを内蔵しています。MOSFET、インダクタは外付けで構成します。
DC/DCコンバータとは?
●IC内部にコントローラ、MOSFETを内蔵しています。
●インダクタは外付けで構成します。
DC/DCモジュールとは?
●IC内部にコンバータ、インダクタを内蔵して1チップで構成しています。
一覧表にすると
基板実装面積を比較すると
- 周辺部品が内蔵されることで、基板面積を小さくすることができます。
- 部品点数が少なくなると部品選定、レイアウトにかかる工数を削減することができます。
関連情報