プロジェクト管理コラム - プロジェクト計画編(2)プロジェクト計画の落とし穴
本コラムではプロジェクトマネージャーやPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)向けに、プロジェクトを成功させるためのポイントを解説していきます。プロジェクト計画編では、プロジェクト計画のプロセスと、計画時の落とし穴、落とし穴にはまらない方法などを説明します。第2回はプロジェクト失敗につながる、プロジェクト計画時の落とし穴を解説します。
プロジェクト成否のカギを握るプロジェクト計画
プロジェクトのトラブルはプロジェクト中の様々なフェーズで発生します。しかし、失敗の原因を突き詰めていくと、そもそもスタート地点「プロジェクト計画」に問題があったというケースがほとんどです。
素晴らしいプロジェクト成功実績を残しているプロジェクトマネージャに信頼して任せられたプロジェクトが失敗することも往々にしてあります。成功体験のあるプロジェクトマネージャでも嵌りやすいのがプロジェクト計画の落とし穴です。プロジェクトはなぜ失敗したのか
ところで、失敗するプロジェクトではプロジェクト計画にどんな問題があったのでしょうか。
よくあるプロジェクトの失敗要員をいくつか挙げてみましょう
コスト
実際に必要な作業量やコストが当初見積りを大きく超過していた
リソース
予定していた期間に必要なリソースが確保できなかった
品質
外部発注した作業の品質が悪く、やり直しとなった
プロジェクトマネージャは様々な要素を見積り、プロジェクト計画を策定します。プロジェクトの失敗とはプロジェクトが計画通りに完了しないということですから、言い換えるとつまり計画時の見積りと実際の状況にギャップがあったということです。
前回説明したように、プロジェクトマネージャは自分自身とチーム、あるいは関係者など経験をもとにこれらの要素を見積もります。プロジェクトの原因は、そのチームや組織としての経験値不足にあると言えるかもしれません。プロジェクト計画の落とし穴
成功するプロジェクトでも大抵は何らかの問題が発生しますが、最終的には計画の範囲内でプロジェクトが完了します。経験豊富なチームであれば、様々なリスクを想定し、あらかじめリカバリー可能なプロジェクト計画を作成しているでしょう。
ただ、個々のプロジェクトマネージャやメンバーの経験には限度がありますし、どんなプロジェクトでも大抵は未経験の部分を含んでいるものです。プロジェクト計画時に未確定の部分は予測で計画を立てることになりますが、予測の根拠となるデータは過去の経験から獲得されるものです。データ(=経験)が不足していれば、その予測は出鱈目なものになってしまいます。一見問題なさそうな計画でも、出鱈目な予測に基づくものであれば、それが大きな落とし穴となってプロジェクトが破綻してしまう原因となるのです。
プロジェクトの失敗は関係者すべてにとってデメリットしかありません。組織としてはこうした失敗を可能な限り回避しなければなりません。
そのためには、組織として経験値を蓄積することが重要となります。
丸文のプロジェクト管理ご支援について
丸文では、プロジェクト・ポートフォリオマネージメントツール「Clarity」のご提供を通じて、組織内の業務の見える化やプロジェクト管理業務の効率化をご支援しています。現状のプロジェクト管理に課題を感じている方は丸文まで気軽にご相談ください。
【今後の情報発信について】
今後、具体例な現場のケースを例に、プロジェクトの見える化に関する実践的なコラムを掲載していく予定です。記事公開後にメールでの案内を予定しておりますので、ご興味をお持ちの方は以下のお問い合わせフォームに「Clarityメルマガ配信希望」と記入して送信お願いします。