ミリ波レーダーを用いたガラス越しの人検知

様々な方式の人感センサーが実用化されていますが、昨今ではミリ波レーダーもその一つとして注目されています。
ミリ波レーダーを用いるメリットは何なのでしょうか？ 各方式の特長を比較してみましょう。

各方式の特長比較

ミリ波レーダーはガラスや樹脂、布といった物質を透過して対象を検知することが可能です。また、他のセンサーと比べ光や熱の影響を受けづらいことから、屋外での使用にも適しています。さらに距離分解能および角度分解能に優れており、存在検知の他に動向監視等も可能です。

ミリ波レーダーの特色を活かして、人検知向けに以下のような用途に活用できます。

• セキュリティセンサー
  • 熱や光の影響を受けにくいため、屋外でも人検知が可能
  • 存在検知のみではなく、位置検知が可能
    侵入禁止エリアを指定して検知
  • 物体を透過して検知可能
    死角に隠れた人を検知
• 見守りセンサーやトイレ内人感センサー
  • 存在検知のほか、動いている様子や姿勢変化を検知可能
    イレギュラーな行動を検知し、対象の人を見守ることができる
  • 筐体や壁に埋め込んで運用可能
    クリーンなデザインを実現
  • プライバシーを考慮したセンシングが可能

実際にミリ波レーダーを用いて、ガラス越しに人を検知できる様子をご紹介します。

実験方法

扉がガラスとなっている会議室内にミリ波レーダーモジュールとカメラを設置し、TitanDemoKitAppにてガラス越しに人のみを検知できるかを確認しました。

実験環境

いかがでしたでしょうか？
今回の実験では、ミリ波レーダーを用いることでガラス越しに人のみを検知することができました。ミリ波レーダーは障害物越しでも人検知ができるため、死角に隠れた人の検知が可能です。また、センサーの存在を気づかせづらい、日々の生活に溶け込むセンシングを実現することも可能です。